【そらる】ただの社会人と歌い手のあなた【歌い手】

９つ目 ページ11

次の日、いつも通り朝6時にアラームが鳴る
季節は冬、この時間は寒くて布団から出たくなくなるが起きなければいけないのでモゾモゾと布団の中から手を出しアラームを止める

｢あ〜〜！寒っ！｣

そう叫んだのを合図に勢いよく布団から起き上がる

余計寒い…

ふと気温が気になり調べると昼間で3℃ほど
現在は−1℃らしい
普通に死ねるわ

直ぐに部屋の暖房をつけ洗面台に向かう
いつも通り肌ケアを済ませいつも通り朝ごはんを済ます
今日はあの子と出かける予定だから、いつもより少し派手めなメイクをして
いつもより少しオシャレをしてみる

｢…違う人みたい｣

鏡の前でくるくると回って見せては自分の姿に違和感を覚える

人と出かけるなんてもう何年もしていなかった
外食もあまりしないし、買い物に行く時も1人
ジムに行く時も、もちろんこんな格好はしない

なんだか調子に乗って、鏡の前でぶりっ子をしてみたが

｢…これはないわ｣

自分の姿にくすくすと笑いながら時計に目をやる
そろそろ家を出なければいけない時間だ

｢行ってきます｣

忘れ物がないか確認し、ないことが分かるとそう言って外へ出た

そういえば今日、どこに行くんだろう？

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