授業参観篇16 ページ36
｢出しゃばってんじゃねぇ！！｣
俺と焦凍の氷は相手の足を固める。
「この黒ずくめ野郎が！！」
そんな男に馬乗りになり、掌の上で爆発を起こし威嚇する勝己。
攻撃しないあたり大人になったなと、そんなことを思う。
何様だよって？
そんなの知ったことか。
「僕達も行くぞ！」
天哉にそう言われ、立ち上がった出久の手に麗日の手が触れる。
「ありがと！」
「父ちゃんをお願い……！」
強く、必死にそう言う麗日に出久は頷いた。
安心させようと作っていたらしい笑みは、少しぎこちなくて。
「俺も行くか」
出久がワンフォーオールの力を溜め始めたのを合図に、俺も風に乗り檻へと飛んだ。
「上様、大丈夫っすか」
「A……余は無事だ、それよりも皆を」
何も身に纏っていないことを無事というのか。
こんな時でも他人を心配するところは流石と言えよう。
松平なら絶対キャバクラ行ってる。
「伏せろォ！」
感動の再開(？)もつかの間、兄貴の声とともに轟音が響き渡る。
「アイツ……！」
犯人の手元を見ると、何と小型スイッチがしっかりと握られているではないか。
既に時遅し、俺たちの下では爆発が起こる。
「うおっ…！」
檻を支える地面はとても細長い。
そのため案の定、爆発の衝撃に耐えることなく崩れゆく。
「おい！ 早く避難を！」
遠くで尾白の、叫び声に近いものが聞こえる。
さらに右側に目をやると、八百万が創造した消化器で数人の生徒が火を消そうとしていた。
「あかんっ…！こんなんじゃ間に合わへん！」
「もっと合理的な何かがあるはずです
……」
「救けるなら全員を一度にだよな…うーん…」
全員を一度に救う。
視界の端に写るは焦凍の氷。
思い出すは吉原での出来事。
氷。滑る……
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ein(プロフ) - 凍吾さん» 初めまして、楽しんで頂けているようで幸いです！ありがとうございます！ (2019年9月15日 23時) (
レス) id: 442be0a9d3 (このIDを非表示/違反報告)
凍吾 - 初めてましてー。総悟といっしょの性格に何げに近いS(「ド」はつかない程度の凍吾です。総悟大好き！最高です！てか絵上手ですね！ (2019年9月15日 18時) (レス) id: 9175532e2c (このIDを非表示/違反報告)
シらス(プロフ) - アンスルさん» 気がついたら突入していまして自分でも驚いております(笑）おお本当ですか！嬉しいです、ありがとうございますー！ (2018年9月8日 19時) (レス) id: 81cf69186b (このIDを非表示/違反報告)
アンスル - ８作目突入って凄いですね！絵も大好きです！続き楽しみです！ (2018年9月8日 13時) (レス) id: d28b381f66 (このIDを非表示/違反報告)
シらス(プロフ) - 火龍果さん» 火龍果さん！！！またもコメントありがとうございます、頑張ります…！ (2018年9月3日 0時) (レス) id: c728598b47 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シらス | 作成日時：2018年9月1日 18時
