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story406 時計じかけの摩天楼15 ページ24

Aside

「ただ...ここんとこ、しばらく会ってなくて...でも今度の日曜日が新一...いえ、彼の誕生日で一緒に映画を見る約束をしてるんです」

蘭ちゃんがしばらく会っていないから寂しそうな表情を向けていた為、私と沙織は顔を見合わせた後、複雑な表情で蘭ちゃんの方を静かに見つめた
そりゃそうよね...新一君がAPTX4869を服用して体が幼児化してしまったなんて誰にも言える訳がないわ...
そう思っていた時、蘭ちゃんが森谷さんに今度の日曜日が新一君の誕生日で一緒に映画を見る約束していると言っていた
......ん?一緒に映画を見る!?
いやいやいやいや、新一君は体が幼児化してしまっているから無理よ!
どう言う事なのかと私と沙織は新一君に目を向けると新一君は焦った表情をした後、口パクで「後で説明します!」と言っただけだった
何だか嫌な予感がしてきたわ...(苦笑

「ほぉ〜それは楽しみですな。では、もうプレゼントも買ってあるんですね?」

「いえ、それは土曜日に...彼、私と同じで赤い色が好きなんです。それに5月は二人共、赤がラッキーカラーで。だから赤いポロシャツをプレゼントしようかなぁって」

森谷さんからプレゼントは買ってあるのかと問いかけられ、蘭ちゃんは頬を少しだけ赤らめながらも5月は二人揃って赤がラッキーカラーだと答えている
蘭ちゃんもなんだかんだ言いながらも満更じゃない顔をしているわね...
その事に関してはとても微笑ましいが、安室さんが蘭ちゃんの発言に苛立った表情を浮かべていた事に気づき、思わず苦笑いを浮かべてしまった
それに諸伏さんも気づいていた様子で苦笑いを浮かべながら小声で「何も赤井とは言ってないぞ(苦笑」と宥めていた様子も見受けられたけどね(苦笑

「ハッハッ...それは素敵なプレゼントですな。工藤君もきっと喜ぶでしょう」

「はい」

「(ヤベェ!誕生日どうすっか考えてなかったぜ。後でAさんと沙織さんに相談するか!)」

森谷さんと蘭ちゃんの会話を聞いた新一君は焦っている様子なのが分かった
まあ、解決策としては哀からAPTX4869の解毒薬を貰って飲めば解決するんだけど...
哀の事だから絶対渡す気配はなさそうね...(苦笑

「あら?これ、米花シティービルじゃないですか?」

「えぇ、そうですが」

蘭ちゃんは作品の一つに米花シティービルを見つけたらしくこの建物は米花シティービルではないかと問いかけると森谷さんはそうだと答えている
まさか米花シティービルも森谷さんが建てていたとはね...

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作者名:黒羽明菜 | 作成日時:2020年5月4日 22時

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