story298 ページ6
Aside
あの二人は漫才コンビみたいでホントに面白かったわ(笑
服部君を見送った後に私は横須賀駅へ向かう為、蘭ちゃん達と別れた
in水城邸
私は一人で持ってきた古鍵で鍵を開け、開けた後に部屋の中を探索する
3ヶ月前に掃除もしておいたから部屋の中は綺麗なままだ
『えーっと...ゆり皇太子妃が残したインペリアル・イースター・エッグは確か、棺の中に入ってるって日記に書いてあったわね...』
部屋のあちこちを探索するが、それらしい物は見当たらない
うーん...何処かにあるのかしら?
色んな場所を探し回っていると一瞬だけフワッと風が来た
『あら...?何かしら...?(今、一瞬だけ風が来た様な...)』
風が来た場所は真下にある部屋の床
その床を調べていると形の違う床板を見つけ、触って開けてみるとスイッチの蓋になっており、文字はロシア語のアルファベット
きっと...パスワードがあるんだわ
高祖父は香坂 喜市さんと親友だったと書いてあったから恐らく喜市さんの異名がパスワードになっているはず
よし!その通りに押してみましょ
【волшебник конца века(ヴァルシェーブニク・カンツァー・ベカ)】
喜市さんの異名を押した途端、秘密の扉が開いた
この家も喜市さんによってからくり風になっていたのね...
地下室は暗い為、持ってきた小さな懐中電灯で明かりをつけながら進むが一本道である為、普通に進んでいると行き止まりだった
...ここにも何か仕掛けがあるのかしら?
壁を見ると双頭の鷲...これは確か、皇帝の紋章だわ
王冠の後ろにあるのは太陽ね...
ん?太陽...光...もしかしたら...
懐中電灯を細くし、王冠に当てると反射して光った
やっぱり...この王冠は光度計になってたのね...
しばらく待っていると入口が開いた為、ここのからくりも喜市さんが作ったものだと分かった
『あら...?これは何かしら?』
中へ進んでいくと真ん中に台座があった
これは一体何に使うのかしら?
私は台座を見た後、持ってきたマッチでろうそく立てに火をつけ、その奥の真ん中を見てみると大きな棺があった
『作りは西洋風だけど桐で作られている...それにしても大きな錠ね...あっ、もしかして!』
私は急いで鞄の中から古い鍵を取り出し、そして開くかどうか試してみたら見事に開いた
なるほど...この鍵は棺を開ける鍵だったのね
棺を開けるのに重かったが、力を使わずに開ける事ができ、覗いてみると手紙はないが日記に書いてあったエッグを持った遺骨を見つけた
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作者名:黒羽明菜 | 作成日時:2018年7月20日 17時