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story307 ウェディングイブ3 ページ17

Aside

「お待たせしました」

ウェイターがケーキを伴場さん達の所へ持ってきたみたいだ
あら?この声、何処かで聞いた様な気が...

『あの声...何処かで聞いた様な...(ボソッ』

「奇遇だな。俺もそう思った(ボソッ(まさか...あいつじゃないだろうな?)」

何処かで聞いた気がすると小声でそう言うと諸伏さんも同じ事を思っていたみたいだ
そう...ここじゃなくて、もっと別の場所...
あれは何処だったかしら...?
う〜ん...全く思い出せないわ...!
しばらく考え込んでいた時、ガシャン!!と言う大きな音が聞こえ、何事かと思ってチラッと見てみるとケーキが伴場さんの太ももにかかっていた
あの様子だとテーブルに置こうとした直後に落としてしまったのだろう
......やっぱり、あの人とは別人かしら?
いや...下手な演技をしてるだけかも知れないわね
ケーキが伴場さんの太ももに落ちた事に伴場さんだけではなく隣にいた加門さんも驚きを隠せない表情になっていた

「...やっぱ、あいつに似た別人か(ボソッ」

......諸伏さんはどうやら別人だと思っているみたいね(苦笑
後ろをチラッと見た後、注文した料理を口に運んでいる
考えてもしょうがないと思った私は料理が冷めてしまうと思い、さっさと食べようと決めた
諸伏さんが紹介してくれたここのレストランの料理はとても美味しいわね...

「す、すいません!」

「ったく!ズボンにベッタリだ」

「あっ、あら...ケーキ踏んじゃってるわよ」

チラッと見るとウェイターが伴場さんに謝っており、伴場さんはクリームがズボンにベッタリ付いてしまった事に嫌そうな声を出した時、加門さんが困った表情を浮かべながら伴場さんにケーキを踏んでいる事を指摘すれば伴場さんは驚きを隠せない表情になっていた
まあ、そのままだと気持ち悪いし、さっさと着替えたいと思ってしまうだろう
料理を食べ終えた私はコーヒーを口に運び、諸伏さんも食べ終わったらしくチラチラと気づかれない様にウェイターの様子を見てる

「本当にすいません。自分ここのバイト、今日が初日で...」

「何かあのウェイター、わざとらしい気がするのは俺だけか?(ボソッ」

『奇遇ですね。私もそう思ってました(ボソッ』

諸伏さんがウェイターがわざとらしい気がするのは自分だけかと小声で言っていた為、私も小声で奇遇だと答える
他の人から見れば自然に見えるかも知れないが、私達から見れば不自然に見えた
......下手な演技をしてまで一体何がしたいのかしら?

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作者名:黒羽明菜 | 作成日時:2018年7月20日 17時

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