story253 名家連続変死事件8 ページ10
Aside
それに何だか信子さん...10年前の時と態度がまるっきり違う様な気が...
初めて会った時は優しく親切にしてくれたから今みたいな感じではなかったし...
「おいおい信子、ワシはこの通り動けん。会社の決定事項を伝える為に」
「そんな事FAXで用は足りますわ」
「いやぁ...それは色々と...」
長門会長は自分が動けない事と会社の決定事項を伝える為に呼んだかと言うが、信子さんはそんな事はFAXで用は足りると言うも長門会長は色々とあるからできないと言っていた
まあ、色々あって私達を呼んだりしていたからね
娘さんの前で言えないのも無理はないわ
「Aさんと一緒に来たそちらの殿方達は?」
「探偵ですよ」
「た、探偵?」
「そんな方がどうして?」
「会長の初恋の方を探す為に会長がお呼びになった...」
信子さんは康江さんと一緒にいる私を見た後、小五郎さん達の方を見て誰なのかと問いかければ、小五郎さんが探偵と聞いて信子さんと康江さんは驚きを隠せない表情になった後、康江さんはどうしてここにと小五郎さんに問いかけているも日向さんが代わりに紙を持ちながら長門会長の初恋の人を探す為に呼んだと答えかけたが、中断された
何故って...日向さんが信子さんに叩かれていたから
「あんたに聞いてないわよ!」
「お、おいおい!」
『ちょ、ちょっと信子さん!いくら何でもやり過ぎですよ!日向さん、大丈夫ですか?...あら?その万年筆...』
信子さんが日向さんにきつくそう言った後、長門会長もこれには驚いており、こればかりはさすがの私もやり過ぎだと感じ、信子さんに注意した後、叩かれた日向さんが心配になって駆け寄った時、ふと万年筆の方へ視線を移せば、長門会長も私と同じ様に焼け焦げた万年筆に視線を移している様子
色から見て、かなり古い物だと分かると同時にかなり焼け焦げた痕が残ってるのが気になった
あの様子だと火事で燃えてしまったとかなのかしら...?
日向さんは私達に見られたくなかったのか慌てて焼け焦げた万年筆を握っており、あの表情から見ると誰かの形見である事がすぐに分かった
「まだ持ってたの?そんな汚い万年筆。父親の形見だか知らないけど気持ちが悪いわねぇ...康江さんも気を付けないと大事な光明さんが寝取られてしまうわよ?アハハハハッ!」
「えっ?あっ、お、お姉様!ごめんなさいAちゃん、見苦しい所を見せちゃって...気分が悪かったら私と光明さんの部屋を使って?私、お姉様を追いかけなきゃ!」
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作者名:黒羽明菜 | 作成日時:2018年7月3日 12時