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story244 ページ50

Aside

調べ終わった後、私はん〜〜〜と背筋を伸ばす
...少し疲れちゃったわね
その時、ノックする音が聞こえた

『入っていいわよ』

入っていいと声をかけた時、ドアを開けたのはヒロキ
しかもヒロキは電話の受話器を持っている
もしかして...誰かが家に電話をかけてきたのかしら?

「姉さん、電話だよ」

ヒロキの言葉に私はかけてきたのは誰なのだろうかと顎に手を当てる
しかもこんな夜遅くに電話をかけてくるのはお父さんかお母さんのどちらかだろうと思っていたが、ヒロキの様子から見て違うと判断した

『お父さん達ではなさそうね...誰から?』

「長門グループ会長の長門 道三って言う人からだよ」

誰なのかと問いかければ、相手は長門グループの会長さんだとヒロキは答えた
長門グループ...水城財閥との仲は良好である名家だ
しかも長門グループの会長さんはお父さんが子供の頃に会っていたと言う人だ
そんな人からの電話なんて珍しいわね...

『分かったわ。ヒロキ、先に風呂に入ってなさい』

「分かった」

ヒロキから受話器を受け取った後、先に風呂に入る様にと伝えれば風呂に入る準備を始めた
受話器にある保留を解除し、電話に出る

『お電話変わりました。水城です』

「久しぶりだね、A君。パーティーの時、以来かな?」

『えぇ、そうですね。それと私に何かご用ですか?』

確かにこうやって話すのはパーティーの時、以来ね...
でも、こんな時間に私に電話をかけてきたと言うのは何か用事があるだろうと考える

「A君、急で申し訳ないが明日うちに来れないかね?」

長門会長が急で申し訳ないが、明日に長門家へ来れないかと問いかけられた
急に長門家へ来れないかと言われた時は驚いたけど別に予定もないし、行っても大丈夫だろう

『明日は別に何も用事がないので大丈夫ですよ』

私は予定がないから大丈夫だと言えば長門会長によると旧友から小五郎さんの話を聞いていたらしく初恋の人探しを依頼する事や長門会長の誕生日であると同時に秀臣さんの婚約を発表すると言っていた

「それとA君、康江が一番君に会いたがってたぞ。会うのは10年前になるのかな?」

10年前、私は長門家にお邪魔して康江さんが大学4年生だった頃、長門会長に康江さんの家庭教師をして欲しいと頼まれた事がきっかけだ
当時8歳でマサチューセッツ工科大学の2年生だった私は長門会長から頼まれたのなら快く引き受けようと決め、試験などの対策として彼女に色々と勉強を教えたほど

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作者名:黒羽明菜 | 作成日時:2018年6月16日 2時

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