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story211 ピアノソナタ『月光』殺人事件43 ページ17

Aside

「伊達君の言う通りだ。毛利君、君はさっき犯人は男性だって...」

『目暮警部、これから真相が明かされますのでもう少し待って下さい』

「あぁ、分かった」

目暮警部も伊達さんの疑問に賛同する様に問いかけてきたが、私は物静かな声でこれから真相が明かされるから待って欲しいと言えば納得してくれた

「第一の事件でテープの頭に空白を作り、曲を流したのは...第二の事件も同じ様に空白部分を利用して現場から逃走したと思わせる為の伏線。さらに川島さんを溺死させたのは遺体と共に検死官を本土に戻らせ、自分が第二の事件での検死役になってトリックを成立させる為。成実先生が三つの事件を起こした動機は12年前に遡ります」←小五郎の声

「12年前?」

「12年前、ピアニストの麻生 圭二さんが焼身自 殺をしましたが実際は殺害されたんです。今回殺害された川島さん、黒岩さん、西本さん、2年前に亡くなった亀山さんの四人によってね」←小五郎の声

「さ、殺害された!?」

成実さんの殺害の動機は12年前、麻生さんが川島さん達によって殺害された事だと話した途端、目暮警部は驚きを隠せない表情になっている
そりゃそうだ...川島さん達は麻生さんを焼身自 殺と見せかけて殺害した最低な人達だ
この人達は被害者ではなく12年前の加害者と言っても過言ではない
成実さんが殺害する前にこの手で証拠を掴み、目暮警部達に突き出してやりたかったけど...残念だわ

「彼等は麻生さんの海外公演を利用して麻薬を買いつけ、ピアノの隠し扉を使って売りさばいていたんですよ。ところが麻生さんはもう協力しないと言い出した為に...」←小五郎の声

『川島さん達は麻生さんが自分達の犯.した犯罪を警察に話してしまう事を恐れ、家に火をつけて麻生さん達家族を焼身自 殺に見せかけて殺害したんですよ。それに川島さん達は麻薬の密売の疑惑があると警察庁から聞いていましたから』

新一君の言葉を続ける様に私は一歩前に出て、川島さん達が麻薬の密売の疑惑がある事をここにいるみんなに明かせば成実さんはハッとした表情で私を見てきた
そもそも【あの子】も川島さん達をこの手で捕まえたいと言ってたしね

「麻薬の密売の疑惑があったのかね?」

『えぇ。警察庁は12年前から川島さん達をマークしていたそうですが、当時は購入した麻薬を何処に隠してあったのか分からず、証拠も掴めないまま逮捕する事ができなかったそうです。まあ、誰もピアノの隠し扉の中にあるとは思わないですし』

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作者名:黒羽明菜 | 作成日時:2018年6月16日 2時

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