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story209 ピアノソナタ『月光』殺人事件41 ページ15

Aside

「それから殴り倒されていた村沢さんですが...」←小五郎の声

「彼が犯人...」

「彼も犯人ではありません」←小五郎の声

「はぁ?」

新一君の言葉に目暮警部は村沢さんが犯人だと思ったみたいだけど新一君はすぐに犯人ではないと否定した為、目暮警部は犯人じゃないのなら一体誰だと言わんばかりの表情になっているのが分かる
まあ、彼等以外で犯人が誰なのかと言われると困惑してしまうのも無理はないわ(苦笑
私はチラッとあの人の様子を気づかれない様に伺う
まだ...何もしていないわね

「自 殺に見せかける為に遺書まで用意したのに...足元に踏み台を置き忘れるほど焦って逃げ出した人物が...改めてピアノの部屋に行くとは考えられません」←小五郎の声

「た、確かに...」

フフッ...私の思った事を言ってくれて助かるわ
あの人はまだ動きを見せていないわね...妙な事をしなければいいんだけど...
新一君が今までに分かっている犯人像は3件とも力を必要とする事から性別は男性でアリバイのない人物だと言うと目暮警部は残る容疑者は清水さんだけになると言っていた時、新一君が再び口を開く

「では犯人は誰なのか?ここで注目するべきは第二の事件。黒岩さんが殺害されたのは遺体発見の数分前と言う事でしたが、思い出して下さい。あの時、床に倒された血の暗号の上にコナンが倒れたのに暗号は消えませんでした。変温では血液が乾くまでに15分から30分かかると言うのに...」←小五郎の声

「確か...ボウズが倒れた時、血で書かれた譜面は消えなかったよな?」

『はい。もし数分以内に黒岩さんを殺害した後に血で書かれた譜面を書いたのなら、コナン君の服に血液がベットリと付着するはず。なのに乾いていたと言う事は黒岩さんが殺害されたのは数分ではなく、もっと前になるはずです。つまり...あれは犯人のトリックによって操作された偽りの死亡推定時刻だったんですよ』

「な、何だって!?」

松田さんの問いかけに私は物静かな声で数分以内に黒岩さんを殺害した後に血で書かれた譜面を書いたのなら新一君の服に血液がベットリと付着する事、乾いていたと言う事は黒岩さんが殺害されたのは数分ではなくもっと前になるはずだった事、犯人のトリックによって操作された偽りの死亡推定時刻だと答えると目暮警部は驚きを隠せない表情になっている
チラッと見るとあの人は新一君の推理を聞いていないのか未だに後ろを向いたまま
まだ動きはなさそうね...いつ動くか油断できないわ...

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作者名:黒羽明菜 | 作成日時:2018年6月16日 2時

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