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story196 ピアノソナタ『月光』殺人事件28 ページ1

Aside

「その原因は黒岩夫人が亡くなった事なんじゃ...」

「令子さんのお母さん、亡くなってたんだ...」

新一君と私は思わず令子さんの事で口々にそう言っていた時、年配の警官によるとヒステリックな性格になってしまった原因は母親が亡くなった事だと言っていた為、新一君はポツリと呟いた
そう言えば...令子さんは父親を慕っている様子なのが分かったけど母親の事をあまり話そうとしてなかったわね

『もしかすると令子さん...周りから色々と何か言われ続けてたのかしら?』

「その通りじゃ。黒岩夫人は村長の娘が10代前半の時に病気で亡くなってしまい、村長の娘は母親を亡くしたショックで4日くらい寝込んだほどじゃよ。周りから父子家庭である事を悪く言われるだけではなく「母なし」「片親」と心にもない事を言われおって村長の娘は嫌な思いをしてきたんじゃ。それ以来、村長の娘は周りに馬鹿にされまいとして誰とでも仲良くなれる様な優しい性格で村民にも好かれていたのが一変してほんの些細な事でも怒鳴り散らす様なきつい性格に変わり果ててしまったんじゃ」

なるほど...令子さんが常にヒステリックを起こし、きつい性格になってしまったのは母親を亡くしたショックと周りから父子家庭である事を悪く言われ続けていた所為であんな風に変わり果ててしまったのね...
10代前半で母親を亡くし、周りから父子家庭である事を悪く言われ続けていたのなら性格が歪んで変わってしまうのも無理はないだろう

『......話がだいぶそれてしまいましたが、黒岩さんの秘書の平田さんはどんな方なんですか?』

黒岩さんに怒鳴られてビクビクしている姿が想像できるし、人がよさそうだけど裏があるのは間違いないからね

「あの男はいつも黒岩村長に怒鳴られて気が弱そうに見えるがくせ者じゃぞ。何をやっとったかは知らんが、よく川島さんと公民館でコソコソ会っとったわ」

『川島さんと?』

公民館で川島さんとコソコソ会っていた...?
何か妙ね...あんな気の弱そうな人がコソコソと川島さんに会ってるなんて...
やっぱり【アレ】を隠しているのは間違いなさそうね...
年配の警官の言った通り、人がよさそうに見えるけど実際は裏の顔を持っていると言う事がね

「清水さんって人はどうなの?」

「彼は立派な男じゃ。正義感が強くて漁民の人望も厚い。少々短気なのがたまにキズじゃがなのぉ」

「ふ〜〜ん」

清水さんは正義感が強くて漁民の人望も厚いけど少々短気なのがたまにキズなのね...

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作者名:黒羽明菜 | 作成日時:2018年6月16日 2時

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