【名探偵コナン】ブロンドの髪を持つ美少女は宮野姉妹のいとこ！PART4 (ページ30)

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story175 ピアノソナタ『月光』殺人事件7 ページ30

Aside

何処からどう見てもただの古いグランドピアノにしか見えないけど...

「それは麻生さんが亡くなった日にここで行われた演奏会で弾いていた呪われたピアノなんです」

「え...」

「そんな...呪いだなんて」

その弾性はグランドピアノの事を呪われたピアノと言い出した為、蘭ちゃんは顔を青ざめる一方、小五郎さんは呪いだなんて嘘くさいと言わんばかりの表情になる
確かに...呪われたピアノだなんてくだらない事を言うのね
と言うかまるで...何か知られたくないって感じがするのは気の所為かしら？

「その事件だけじゃないんです。前村長の身にも同じ様な事が」

「と言うと...今日、法事をやる亀山勇さん？」

メガネをかけた男性はその事件だけではなく前村長の身にも同じ様な事が起きていると言っていた為、小五郎さんは今日、法事をやる亀山さんの事なのかと問いかければメガネをかけた男性は頷いて私達に訳を話してくれた

「はい。あれは2年前...麻生さんの事件と同じ満月の夜の事でした。たまたま通りかかった私は誰もいないはずの公民館から響くピアノの音色を聞いたのです。誰かいるのかと声をかけると音はピタリとやみ、中に入ってみると...鍵盤にもたれかかって亀山さんが亡くなっていたんです。死因は心臓発作でした。そして恐ろしい事に彼が死ぬ直前まで弾いていた曲は麻生さんが炎の中で弾き続けていたあの『月光』だったんです。それ以来、いつしかこのピアノは【呪われたピアノ】と呼ばれ、村人達は触れるのさえ恐れる様に...」

あの亀山さんが『月光』を...ピアノを弾くとは思えないけど...
その話を聞いた私は胡散臭いと感じ、ピアノのイスに腰を掛けながらチャイコフスキーの『白鳥の湖』の『情景』を弾く

♪〜♬〜♫〜

「おっ！」

「あっ！Aさん！」

「ああ！」

小五郎さんと蘭ちゃんが驚いている中、私は無言で弾き続ける
メガネをかけた男性がどうして驚いているのか知らないけど、何かあるのは間違いなさそうね
新一君は弾いている私の傍で音を確かめる様に近づいている
......古いわりには音も正確に綺麗だし、変な音もしていない...誰かがこっそり調律しているのかしら？
それにしても...何が呪いのピアノなのかさっぱり分からないわ

『別になんともないわね...普通のピアノじゃない。コナン君、私が演奏した時に変な音とかしてなかった？』

「ううん。別に変な音とか聞こえなかったよ」

私が新一君に問いかければ変な音とかしていないと答える