雷氷炎のタレント少女 (ページ8)

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6 イサム君ページ8

6 イサムくん
『ただいま。イサム君』

「トネル！おかえり！」

玄関を開けると、
元気にこちらに駆け寄る少年の姿。

『数日間君の事預かる事になってたもんね』

イサムことS級5位童帝。
同じ市内で訳あって数日間彼女の家で預かる事になっていた。
「僕も今塾から帰ってきたら
トネルってばいないんだもん」

『ごめんごめん。出掛けてたの』
「トネルが出かける？友達できたの！？」
『イサム君よ、その言い方は失礼ではないかな？』
「僕以外友達いるの！？」
『友達はいるからね！？』

「とにかく、僕学校の宿題やるから、
トネルはそこにいてね！」
『相変わらず私には甘えたさんなんだから』
「そ、そんな事ないだろ！？」
『はいはい』

童帝ことイサム。彼も彼女の本性を知る一人である。引っ付かれているうちについ素を出してしまった。

タブレットを取り出し、ヒーローランキングに目を通す。
＿＿やっぱり先生がＣ級なんて納得出来ないな。S級の私やジェノスより絶対強いのに。

その後は課題やら、この前倒した怪人の資料制作やらでやる事が沢山あった。

トネルは外食をしてきたので童帝に夕飯を作り(尚料理下手な彼女が作ったというよりほぼ童帝が作った)
お風呂に入り後は寝るだけ。
トネルはまたもタブレットを見てふつふつと怒りをあらわにする。

『ジェノス……絶対許すまじ……』

「ジェノスって新しく
ヒーローになった？トネル知り合いなの？」

『知り合いって言えば知り合いなのかな。
強いて言えばライバル…？』

「トネルに執着されるなんて面倒くさそう」

『誰があんなやつ』

「でも、トネルに構ってもらえるのはちょっと羨ましいなぁ…」

『何が羨ましいの？』

「べ、別に！僕もう寝るね！おやすみ！」

急いで部屋を出ていった童帝を
ぽかんと眺めながらジェノスの写真にタブレットの落書き機能を使って"打倒ジェノス"の文字を書きそのまま電源を落とした。
＿＿＿
童帝君料理上手設定捏造