第20話 君に知って欲しくて ページ22
伊吹side
最近好きな人が出来た
その人は道端で倒れてる僕を助けてくれた
優しい人で何か見返りを期待する人じゃなかった
この人は今までの女性とは違うんだって思って興味を持った
そう、最初は興味本位だった
この人の優しさの根源はなんだろう、ただそれだけが気になった
次の日にその子のクラスを尋ねてみると1人で何かに対して申し訳なさそうに昼ごはんを食べていた
名前を呼ぶとハッとしてこっちを見た
するとパタパタと駆け寄ってきてくれて『成瀬くん』と名前を呼んだ
覚えててくれてたんだ、、嬉しいな
気づけば後ろにはたくさんの女子が群がっていた
それを見たAちゃんは一瞬、ﾋｯという顔をした
LINEの交換だけして僕は教室を去った
次の日廊下でAちゃんを見かけた
話しかけようと思ったが右頬に大きな絆創膏が貼ってあった
何があったのか知りたかったがあまり顔について触れるのも良くないと思い、留めることにした
しばらくしてお礼という名のデートをすることになった
放課後だったからそんなにたくさん一緒にいれなかったけどとても楽しかった
2人でアイスを食べて色んな所を歩いた
そしてなんと僕のことを下の名前で呼んでくれるようになった
君の口から発せられる僕の名前
君を独り占めしてる気分になる
でも君は違うんだよね
僕は知ってるよ
ずっと見てきたからね
君の中には僕じゃない誰かがいる
僕が何をしても何を言っても君には届かない
ならばせめて、君に気持ちを伝えさせて欲しい
『きっと伊吹くんの彼女になる人は幸せだろうね』
そんな君の何気ない言葉が僕の心に突き刺さる
ああ、いつの間にこんなに好きになってたんだろう
振られることはわかってる
でもどうしても君には伝えたいんだ
すごく好きだから。
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幽霊狐(プロフ) - 作者より を追加しました。ぜひお時間がある時にでも読んでいただけると嬉しい限りです！ (11月19日 19時) (
レス) id: 06f0b1b7dd (このIDを非表示/違反報告)
幽霊狐(プロフ) - 第8話と第10話を誤字や掲載ミスのため修正しました(2023/11/12) (11月12日 16時) (レス) id: 06f0b1b7dd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：幽霊狐 | 作成日時：2023年11月5日 20時
