【完】幼なじみとの攻防戦【梅原裕一郎】 (ページ39)

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38.告白ページ39

症状も改善して来た頃、病院に行くと｢これ以上は良くならないかもしれない｣と言われた。

今耳は聞こえるが、聞こえにくさはまだまだ残っている。

これ以上良くならないのなら引退も考える必要がある。

『てことでどう思う？』

｢どう思うって聞かれても。
Aがやりたいようにしたらいんじゃね？｣

『まぁそうだよなぁーー。』

ここは梅の家。暇だし家凸したら快く入れてくれた。

なんでか明らかに梅がそわそわしてる。

｢その前にさ、ちょっと話したい事あんだけど。｣

『なに、？』

突然頬を包み込まれる

｢その、、

俺と付き合って欲しい。｣

『え、今？』

｢うん今。引退するか本気で悩む前に。｣

『よくわかってんじゃん』

私は本気で悩み始めると2つのことなんか考えてられない性格である。

本当によく分かってる。

｢で、返事は？
俺結構待ったつもりだったんだけど。｣

『あー…ははっ』

｢なにわろてんねん｣

『ふふっ』

『良いよ。』

｢まじ？｣

『まじ』

｢よっしゃ｣

多分普通の人はわからないだろうけど、梅のこの顔はまじでこの世の何よりも喜んでいる顔だ

｢やっと俺のもんになったな｣

そう言って頭を撫でる

『物扱いしないでよ』

撫でている手を投げ捨てる

｢じゃあ俺の女。｣

『言い方わっっる』

なんて言いながらも嬉しくて嬉しくてたまらないのはここだけの話。