僕達また会おうね

◇JH ページ5

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「…やだ」

「は？なんでだよ」

「抱きしめられたくない」

「は？なに言ってんの？」





泣いて目が赤くなったジフンにそういうと、元から大きい目をさらに大きく見開く。

睨むように私を見て徐々に近づいてくるから「嫌。こっちに座って」と今まで私が座っていた椅子に座るように促し、訳が分からないという顔をしたジフンを無理矢理座らせた。





「おいA、なにがしたいの？ちょっと」

「うるさい黙って」

「…わ、」





私を睨むジフンを黙らせるように、私より低い位置にある彼の頭を包み込むように抱きしめた。





「…今日は抱きしめられるんじゃなくて、抱きしめたいの」

「…なんで？」

「……今まで頑張ったね、お疲れ様って」





そういえば「…なんだ、そんなことか」と小さく笑った。

「てっきり胸押し付けたいのかなって思った」とか言われて、ジフンの顔が私の胸に押し付けられていることに気がつく。

慌てて離れればジフンはそのまま立ち上がり、ガバッと抱きついてきた。





「ん、やっぱりこっちの方が落ち着く」

「……」

「なに静かになっちゃって。さっきまで積極的だったのに」

「うっさい黙れほんとに」





体を押し返そうとするけど、なかなか離れなくて。

仕方なしに諦めて「そういえば、腹筋出来たよね」と言うとドヤっと笑顔になって私を見下ろした。





「俺の腹筋上出来すぎ！」

「……はいはい、」

「ワナブルとの約束果たせたし、これでもうデブって言われないし、見た目ももっとカッコよくなったし、一石何鳥なんだろ！」

「また調子乗る」





調子に乗るジフンのお腹を軽く殴ると「ふざけんな」と睨まれた。怖い怖い。

でもすぐにまた「…今度みんなに見せに行こうかなぁ」なんて小さく呟くから、こんな風に見えてやっぱり寂しいんだなって。

そう思うとなんだか私まで悲しくなった。





「…じゃあ私ももっとバキバキにするの手伝ってあげる」

「はは、なんでお前泣いてんだよ」

「ジフンも泣いてるじゃん」

「…うっせ、」





悲しみとか愛とか、結局全部そういうこと。





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