僕達また会おうね

◇KL ページ15

.





「うぅ…苦し…」

「あ、ごめん」





17のくせして身長が可愛くないグループのマンネ。

そんな彼に抱きしめられれば必然的に息が苦しくなってしまうわけで。

でも無理にグァンリンの背を曲げさせることもできないからね…





「でも…ほんと大きくなったね」

「…そう？自分ではあんまり感じないけど」

「身長もだけど、顔つきが大人になったよ」

「へぇ〜……1年半でそんなに変わるものなんだね」

「まだまだ成長期だからね」





ギリギリ届く頭を撫でると嬉しそうに笑って私の頭を撫で直す。

こういう子供らしいとこワナブルにも見せればよかったのに。

すごく大人っぽいしあんまり騒がないし。

まあそれがグァンリンのいい所のひとつなんだけど。





「Aは綺麗になったね」

「…そう？」

「うん。すごく色っぽい」

「……は？」

「唇とか、色っぽいよ」

「……」





平然とした顔で見下ろしてそんなこと言うから固まってしまって。

「…ど、どこでそんな言葉覚えたの…」とわなわな震えながら言えば「デフィ」とこれまた表情ひとつ変えずに言った。

あんの片割れマンネ…あいつもマセガキじゃねーか…





「せっかく私が韓国語教えてあげてたのに…」

「Aとの勉強も楽しかったよ？」

「…ほんと？」

「うん。お陰でプデュの時よりずーっと上手に喋れるようになった」





へらっと笑って言うから私も自然と頰が緩んで「そっか」と笑う。

確かにラップもプデュに比べれば上手になったもんね。いやプデュの時も頑張ってたし上手だったけど。





「俺、これからももっと頑張る」

「？ うん」

「またデビューして、ヒョン達やワナブルに俺の存在を見せつけてやるの」





意を決したように言うから、いつもぼーっとしてる子でもちゃんと考えてるんだなって。

もちろん、私も貴方のことを応援するよ。

頑張れ、グァンリン。





.

.→←.

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す