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翌日、IDOLiSH7はデビュー会見では既存の曲を歌った。
本来、IDOLiSH7のデビュー曲となるはずだった曲は、TRIGGERの新曲として世に広まったからだ。
そんなIDOLiSH7が、デビューしてすぐにアルバムツアーを開催することを聞いた陽晃は、壮五のことが心配になりチャットを送った。
しかし、相当忙しいのか返事は返ってこない。
返ってきたとしても、ちょうど陽晃が忙しい時間帯だったりなど、タイミングが上手く合わず、話をすることができないでいた。
｢……逢坂くん、倒れないといいけど｣
｢陽晃みたいに慣れてないと、グループ活動に相方の世話、マネージャー業は辛いものね。体験したことないけど、想像するだけでむり｣
明香里が椅子に乗りながらくるくると回る。その様子を苦笑いしながら陽晃は見ていた。
今、2人はいつもの冠ラジオ番組のために放送局に来ている。
今回はゲストはいない。
双子のラジオは基本的にゲストは迎えず、時折明香里の気分次第で招いたりしているのだ。
そしてこの気分次第で、前日に言われたり当日に言われたりなど度々ある。
この間のTRIGGERのときも前日に言い出し、なんとか楽と龍之介は時間を作って来てくれたのだ。
あれ以来、前日や当日に言うことは無くなったが、未だ陽晃は前日や当日になると構えてしまう。
｢では、そろそろ次の曲を流しますよ。次の曲は、先日発表されたTRIGGERの新曲、��NATSU☆しようぜ！�瓩任后�どうぞー｣
ラジオはいつものようにのんびりと、和気藹々とした雰囲気で進んでいたが。
この曲が流れ出した途端、2人の顔が少し沈んだ。
明るくて元気で夏っぽい、素敵な曲。
ラジオでこの曲を聞いている人々は、笑顔になっているかもしれない。リズムに乗って歌ったり踊ったりしているかもしれない。
そんなことを考えても、どうしてもIDOLiSH7のことが過ぎり、双子はなんとも言えない顔で曲を聞いていた。
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作者名：ニャルラトテップ | 作成日時：2018年10月4日 1時
