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すっと目が覚めた。
“夢であって、夢じゃない。”
あいつが残した最後の言葉を本当に鮮明に思い出せるあたり、現実だったような不思議な感覚。
ぼーっと単調な天井を見つめていると、急にフレームインしてきた見慣れた顔。
ほっぺに落ちてきたのはそいつの涙だった。
「いのちゃっ…わかる…？」
光の弱々しい言葉に1度頷いた。
「よかっ、よかっだぁ〜…！！」
いつでも冷静な光が珍しく取り乱しながら泣き出した。
そして、その後ろにいたみんなもベッドの周り集まり、目を覚ました俺を見ては安心したように涙を零した。
ただ、そこに俺が求めてる姿は見当たらなくて、俺の腕に絡みついて泣きじゃくる大ちゃんの頭を2、3回叩く。
「うっ、ひっく…、ど…したの？」
袖を伸ばしてゴシゴシ目を擦る大ちゃんは、きっと、
ずっと気を張っていたのだろう。
真ん丸の目の下には隈が目立っていた。
「ちゃん…？」
俺が身体を捻ってその姿を探していると、察してくれたのか“薮ちゃんのこと？”と聞いてくれた。
ほんとに助けることができたのか実際にこの目で見なきゃ安心なんてできない。
もしかしたらあれは俺の都合のいい夢で、だとしたら俺のせいで、薮が…
「大丈夫。薮も伊野ちゃんが起きる前に１回目覚ましたんだよ。」
よっぽど不安そうな顔をしていたのか、光が優しくそう言って
隣のカーテンをそっと開けた。
痛々しい包帯に酸素マスクと心電図。
あぁ…。
俺は本当に、大切な人を失うとこだったのだと
今更ながらとんでもない恐怖が一瞬だけ脳をよぎった。
それと同時に安心して
＿＿＿＿良かった。
ポタポタと大粒の涙が落ちた。
「……くっ…ふぅっ……」
そして泣きながら分かったのは
もう俺は、愛しい人の名前を呼ぶことができないということ。
大好きなみんなと、もう大好きな歌を歌えないということ。
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ふぉん。(プロフ) - 美樹さん» 気づいていませんでした！教えていただきありがとうございます。今後気をつけます！ (2018年3月8日 1時) (
レス) id: 3c8233bff3 (このIDを非表示/違反報告)
美樹(プロフ) - 実在する人物が登場しますので、オリジナルフラグを外して頂けませんか？このままでは違反報告の対象ですよ。 (2018年3月8日 1時) (レス) id: e536c968fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ふぉん。 | 作成日時：2018年3月8日 0時
