海の王者人魚の体に流れる血 (ページ5)

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キスページ5

Aは珍しくシャツを着て、壁に背を預け立っていた。

そして

『…』

非常にムカついていた。
ドフィが会議をしに、最高幹部と幹部の数人をつれて部屋に入ったのだ。

Aはそういった話はめんどくさいのでいいのだが、時間に問題があった。
朝にお鶴の軍艦が来たのに、もう日暮れだ。

一体何時間待たされてると思ってるの！

バシッと尾びれが床を軽く叩く

その時少し視線を感じた。

視線の先を追うと、隈の酷い男の子ローが立っていた。

『あらローじゃない
　私に何か用？』
気付かれると思っていなかったのかビクッと肩を揺らすロー

顔を赤くして、バッと目の前に何かを突き出してきた。

『クッキー？』

「ベビー５が作ったんだ
　一緒に食わねぇか？」
赤い顔をさらに赤くしてモジモジというロー

それに対しプッと声を出し笑ったA
その反応にローは馬鹿にされたと思い眉に皺を寄せた。

『あ、ごめんね
　馬鹿にしたつもりはないの
　せっかくのお誘い悪いんだけど
　私一人ではうまく陸では行動できなくて…』
尾びれがパタパタと左右に揺れた。

「俺が肩かしてやるよ！！」

この場を離れるなとドフィから言われていたが、ローの必死さに心が折れたA

『いいよ、一緒に食べようか』
そういった瞬間眉が下がり、年相応の笑顔を見せるロー

その笑顔にAはフッと笑った。

『そんな顔もできるんだ』
ローが目を開けると、目の前にAの顔

ちゅ

軽いリップ音がローの耳に響く。
いつの間にかローの帽子は床に落ち、Aの長い睫毛が目の前にあった。

「んん///」
細い舌が口内を暴れまわる。

やっと離されたころには腰が砕け、ローは地面に座り込んだ。

『あ～、お子様には刺激強かった？』
クスクスといたずらが成功したように笑うA、ローの目の前は真っ暗になった