海の王者人魚の体に流れる血 (ページ4)

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右肩のマーク、同じネックレスページ4

バサッとコートを脱いで、それで覆い抱き上げたドフラミンゴ
Aは体にあっていない大きすぎるコートからヒョコッと顔を覗かせた。

「ベビー５！
　風呂の用意は出来たか！」
ドフラミンゴがAを姫抱きして船内に入ろうと歩き出した。
だが船内に入る直前で止まって振り返る

「ロー
　これは俺のだ
　手ぇ出すんじゃねぇぞ」
珍しく真顔で言ったドフラミンゴの首には、Aと色違いのネックレスがあった。
ドフラミンゴの首にはAの鱗のように澄んだ青い石、Aの首には血のように赤い石

なんか…分かんねぇけど

ギュッと拳を握って俯いた。

腹が立つ…

影がローを覆い隠す。
ガシッとローの頭は大きな手に掴まれて、海に放り投げられた。

ローをほった犯人は新聞を読むために船内に戻っていったのだった。

バシャバシャ

「フ～」
ドフィは赤ワインを飲んで、グッタリしてた。

その傍らには
『能力者って本当に大変だね』
Aがニコニコした笑顔で座っていた。

それを言ってすぐに無駄に広い、プールのようなお風呂を泳ぎ回る。

バシャンバシャンと顔にかかるお湯を何度もタオルで拭って溜息をつく。

「若様
　タオル置いとくね」

「あぁ」

「A様が出るとき
　呼んでね」

「分かった」
気配が消えたのを確認して力を抜く。

バシャンバッシャン！！

暴れるように泳いでるAを見守る。

『！』
何かに気付いたように俺を見て近くに来た。

「？」
眉間に皺を寄せてやけに近くに来たAを見る。

『ドフィ』
ムッとした顔をするAに首を傾げる。

『２人の時はサングラス外してよ』

「あ～、分かった」
カチャッと曇っていたサングラスを外した。
クリアになる視界に目を細めて、サングラスをタイルの上に置いた。

それを確認して泳ぎ出すA

「A」

『な～に？』
ひよこを持って凄い勢いで泳ぐAを呼び止める。

「お前は誰のものだ？」
シーンとした空間

シャワーから漏れる水の音だけが響いた。

『ドフィ』

「その通りだ
　フッフッフッ」
顔を天井に向けて、前を向いたときAが目の前まで来ていた。

『じゃぁさぁ
　ドフィは誰の物？』

「フフフフッ
　分かってるだろ？」
Aの濡れた髪を寄せて、唇を首に押し付ける。
口を離すと印がついた。それを満足そうに眺めて、直ぐ横にあるマークを見る。

右肩についた変わった赤いマークは、ドフラミンゴの右肩にも存在した。