海の王者人魚の体に流れる血 (ページ2)

今日:9 hit、昨日:0 hit、合計:12,877 hit

姿を見せるよページ2

「ロー
　お前に紹介してねぇ
　仲間がもう一人いるんだ」
仲間？全員聞いたはずだ…
アジトに来た奴だってもういないし…

「フッフッフッ
　ロー
　俺達の海賊団は最強だ
　陸でも海でも空でも」
指をおりながら笑うドフラミンゴ

「能力者にとって海は弱点だ
　だがこの船には海の中にも強い味方がいる」
…強い･･味方？

「フフフフッ」
ドフラミンゴの高笑いが増したような気がした。

「魚雷用意－！！」
海軍の方から声が聞こえてくる。

今まで一度も魚雷なんて物は聞いた事がないロー
本でしか読んだことの無い武器に目を見張った。

「魚雷
　なんて武器はこのご時世山ほどある
　ロー！目を見開いてよぉく見とけよ」
ドフラミンゴは胸ポケットから銀色の小さな笛を取り出した。
細長く小さな笛、今まで一度たりとも見たことが無い。

ピーッ！

控えめな、でも高い音が響き渡る。
それと同時に

バシャン！！

海の音が聞こえ、目の前まで何かが高くジャンプした。
金色の長い髪、上半身裸、下半身青い尾鰭、白い肌

上半身だけは女なのに、下半身魚の変わった生物が跳び、海に落ちた。

「フッフッフッ
　一瞬だが見えたか？
　あれが最後の家族
　Aだ。
　綺麗だろぅ？」
ローはいつもの冷たさを忘れて首を上下に動かした。
だって綺麗だったもの。今まで見た来た何よりも綺麗

金色の髪はウェーブがかって、青い尾鰭はキラキラ光って。
一瞬だが一瞬でも分かる美貌

カリスマ性！

ローは心奪われた。

「フフフフッ
　惚れるなよロー」
それを知ってか知らずかドフラミンゴは笑顔で言った。

「A魚雷をどうにかしろ」
フフフフッという高笑いと共に、高く波打つ音が聞こえた。

バシャン！

青い尾鰭が海から覗いて、すぐに消えた。
尾鰭が消えた場所から水しぶきが立つ。

「フッフッフッ」
ドフラミンゴの笑い声だけが聞こえた。

ドンッ！！

「！？」
何だ？

何かがぶつかる音と共に衝撃が船に伝わった。

「べへへへ
　ローよく見とくんだねぇん」
トレーボルの独特な声が聞こえたが、軽く無視する。

「生意気な餓鬼だぁ！」
怒りの声が聞こえたがそれも無視

「若様タオル持ってくる？」

「あぁ
　それと風呂の準備も頼む
　頼りにしてるぞベビー５」

「はい！！」
パタパタとベビー５の足音が遠ざかっていった。

ローは横目で後ろを見て、前を向いた。

ドカーンッ！！

「！」
何で！？

海軍の船が爆発した。