第46話 ページ49
クー、クー…
かもめが鳴いている。
気づけば荒れた海はどこともなく消え去っていた。
少し上を向くとゾロさんの顔が間近にあった。
「何でお前、俺のとこに抱きついてんだ？」
そしてニヤリ、としながらゾロさんは腕を腰に回して私の耳元に囁く。
「何されてもいいのか？」
「ち、ちが……ゾ…ゾロさんのせいですからっ！！！」
な、何この人〜！！？、と心の中で叫びながらすぐに私は体を押し退けた。
顔が熱い…。
ゾロさんは覚えていないのか、何で俺なんだ？、と言って立ち上がるやいなや、床に倒れこんでいる皆を見て呆れた様に口を開いた。
「……おいおい、いくら気候がいいからって全員ダラけすぎだぜ？ちゃんと進路はとれてんだろうな」
するとふいに立ち止まり、謎の二人を見た。
「……何でお前らがこの船に？」
「おそーーっ！！！」
Mr. 9がツっこむと、ルフィが説明した。
「今そいつらの町へ向かってるんだ」
「まさか送ってやってんのか？何の義理があるわけでもなし」
「うん、ねェよ」
ゾロさんは見透かした様に笑った。
「おーおー、悪ィこと考えてる顔だ…。名前…何つったかなお前ら…！！」
二人はぎくっ！！、としながら名乗る。
「ミ…Mr. 9と申します…」
「ミス・ウェンズデーと申します………」
「そう…どうもその名を初めて聞いた時から引っかかってたんだ、おれは。どこかで聞いたことがある様な…ない様な…！！」
その言葉を聞いた瞬間、二人の目には焦りの色が見えた。
「まァいずれにし、ろ＿」
と言いかけた時、ゾロさんはナミさんに頭を殴られた。
「…あんた今までよくものんびりと寝てたわね。起こしても起こしてもぐーぐーと……！！Aからも離れないし…！！」
あァ！？、とゾロさんが言うとたんこぶを三個ほど作られてしまった。
怒ったナミさんは怖くて強い…。
「気を抜かないでみんな！！まだまだ何が起こるかわからない！！！今やっとこの海の恐さが認識できた。“偉大なる航路”と呼ばれる理由が理解できた！！この私の航海術が一切通用しないんだから間違いないわ！！！」
ナミさんは張り切っているが空気はずーん、と重い。
するとウソップがツっこむ。
「大丈夫かよ、オイ」
「大丈夫よ！！それでもきっと何とかなる！！その証拠に…ホラ！！一本目の航海が終わった」
するとルフィが叫んだ。
「島だァ！！！でっけーサボテンがあるぞ！！！」
私は息を呑んだ。
ここが……ウイスキーピーク…
新しい冒険の場所＿＿＿＿＿＿＿
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 266人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品が参加のイベント 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あっすー♪ - イベントに参加したんで、評価とコメを書きました！ (2017年12月12日 19時) (
レス) id: 651ac96026 (このIDを非表示/違反報告)
麻琴(プロフ) - とても面白くて読みやすいのでサクサク読めて更新大変だと思いますが他の皆さんと同じように続き楽しみにしてます。季節がら風邪など気をつけて頑張ってくださいね。 (2017年12月9日 14時) (レス) id: 3305a2e1d9 (このIDを非表示/違反報告)
毎日が眠い - めっちゃ面白いです！続編いってますがこの作品、めっちゃ好きです！これからも頑張ってください！ (2017年10月13日 18時) (レス) id: 5bbe59c0b5 (このIDを非表示/違反報告)
てぱゆ(プロフ) - なおさん» 嬉しいです！！！ありがとうございます！！(/_;)/~~ (2017年9月12日 20時) (レス) id: 5667f6847d (このIDを非表示/違反報告)
なお(プロフ) - とても面白いですワンピース好きなので続きを期待して楽しみにしています頑張ってください！ (2017年9月2日 5時) (レス) id: 16a43b07a7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：てぱゆ | 作成日時：2017年6月8日 21時
