第33話 ページ36
「しかしすげェ水路だな。腹にこんな風穴開けてよく生きてんな。これも遊び心か?」
ルフィがわくわくしながら叫んだ。
今、私達はクジラの中の水路を通って外へ出ようとしていたところだった。
「医者の遊び心だ。間違えるな。私はこれでも医者なのだ。昔は岬で診療所もやっていた。数年だが船医の経験もある」
クロッカスさんの言葉にルフィは目を輝かせた。
「船医!?本当かよ!!じゃ、うちの船医になってくれ」
「バカいえ。私にはもうお前らの様に無茶をやる気力はない」
クロッカスさんはルフィの誘いを断った。
「医者か…。それでクジラの体の中に!」
「そういうことだ。これだけデカくなってしまうともう外からの治療は不可能なのだ」
ナミさんの納得にクロッカスさんが答える。
「開けるぞ」
ガコ…プシュー…
クロッカスさんはクジラの体の外へ出る扉を開いた。
「フーーッ、出たァ!!!本物の空!!!」
真っ先に叫んだのはやはりルフィだった。
私も久々の空の空気にフーッ…と深く深呼吸した。
胃酸の海より、やっぱり私はこの海が大好きだ。
あっ、それより…。
「あっ…あの…どうしますか?この二人」
「その辺に捨てておけ」
私が2人について恐る恐る聞くとクロッカスさんが答えた。
ルフィがその言葉を聞いて二人を海へ突き飛ばした。
「うばっぷ…!!何だ!?」
「い…胃酸の海!?」
「違うっ!!本物の海だ!!ミス・ウェンズデー」
「どうやらあの海賊達にノされていたようねMr.9!!」
女の人の方はミス・ウェンズデー、男の人の方はMr.9というのか…。
「__で?お前ら何だったんだ?」
ルフィは今更二人について質問した。
「うっさいわよ!!あんたには関係ないわ!!」
ミス・ウェンズデーがルフィに突き飛ばされて機嫌が悪いのか、怒鳴りながら答えるとMr.9が止めた。
「いや待てミス・ウェンズデー。関係ならあるぜ?こいつらが海賊である限りな!!」
「それもそうねMr.9。我が社には大ありね。覚悟なさい!!!」
「それではまた会おうじゃないかいなか、海賊ども!!!」
「そしてクロッカス!!このクジラはいつか我々がいただくわよ!!!」
そう言い残し、オッホッホ、ハッハッハ、と二人は笑いながら海の向こうへ泳いでいった。
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あっすー♪ - イベントに参加したんで、評価とコメを書きました! (2017年12月12日 19時) (レス) id: 651ac96026 (このIDを非表示/違反報告)
麻琴(プロフ) - とても面白くて読みやすいのでサクサク読めて更新大変だと思いますが他の皆さんと同じように続き楽しみにしてます。季節がら風邪など気をつけて頑張ってくださいね。 (2017年12月9日 14時) (レス) id: 3305a2e1d9 (このIDを非表示/違反報告)
毎日が眠い - めっちゃ面白いです!続編いってますがこの作品、めっちゃ好きです!これからも頑張ってください! (2017年10月13日 18時) (レス) id: 5bbe59c0b5 (このIDを非表示/違反報告)
てぱゆ(プロフ) - なおさん» 嬉しいです!!!ありがとうございます!!(/_;)/~~ (2017年9月12日 20時) (レス) id: 5667f6847d (このIDを非表示/違反報告)
なお(プロフ) - とても面白いですワンピース好きなので続きを期待して楽しみにしています頑張ってください! (2017年9月2日 5時) (レス) id: 16a43b07a7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:てぱゆ | 作成日時:2017年6月8日 21時