第32話 ページ35
私達はクロッカスさんの島の様な船に乗っていた。
「＿＿このクジラはアイランドクジラ。“西の海”にのみ生息する世界一デカい種のクジラだ。名前は“ラブーン”。そしてこいつらは近くの町のゴロツキだ…。ラブーンの肉を狙っている」
クロッカスさんはルフィに殴られた二人を指差しそう言った。
今二人は逃げないようにロープで結ばれている。
「どうしてそんなこと…」
私がそう言うと彼はまた口を開く。
「そりゃあコイツを捕えれば町の二・三年分の食糧にはなるからな。だが私がそれをさせん！！こいつが“赤い土の大陸”にぶつかり続けるのにもリヴァース・マウンテンに向かって吠え続けるのにもわけがある」
私達はごくり、と唾を飲んだ。
「＿＿ある日、私がいつものように灯台守をしていると気のいい海賊どもがリヴァース・マウンテンを下ってきた。そしてその船を追う様に小さなクジラが一頭、それがラブーンだ。“西の海”ではラブーンと共に旅をしていたらしいが、今回の航海は危険極まると“西の海”においてきたはずだった。＿＿本来アイランドクジラは仲間と群れをなして泳ぐ動物だがラブーンにとっての仲間はその海賊達だったのだ。＿＿船は故障して数か月停泊していたから私も彼らとはずいぶん仲良くなっていた。そして出発の日＿私は船長にこう頼まれた。「こいつをここで二・三年預かっててくれないか」
『必ず世界を一周しここへ戻る』と。
ラブーンもそれを理解し私達は待った。この場所でずっとな。」
「＿＿だから吠え続けるの…。体をぶつけて壁の向こうに…」
ナミさんの言葉にクロッカスさんは静かに頷く。
「そうだ…。もう……50年も前の話になる…」
私達はいっせいに目を見開いた。
「仲間の生還を信じている…」
彼の言葉と同時にラブーンはまたブオオオオ、と大きく吠えた。
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あっすー♪ - イベントに参加したんで、評価とコメを書きました！ (2017年12月12日 19時) (
レス) id: 651ac96026 (このIDを非表示/違反報告)
麻琴(プロフ) - とても面白くて読みやすいのでサクサク読めて更新大変だと思いますが他の皆さんと同じように続き楽しみにしてます。季節がら風邪など気をつけて頑張ってくださいね。 (2017年12月9日 14時) (レス) id: 3305a2e1d9 (このIDを非表示/違反報告)
毎日が眠い - めっちゃ面白いです！続編いってますがこの作品、めっちゃ好きです！これからも頑張ってください！ (2017年10月13日 18時) (レス) id: 5bbe59c0b5 (このIDを非表示/違反報告)
てぱゆ(プロフ) - なおさん» 嬉しいです！！！ありがとうございます！！(/_;)/~~ (2017年9月12日 20時) (レス) id: 5667f6847d (このIDを非表示/違反報告)
なお(プロフ) - とても面白いですワンピース好きなので続きを期待して楽しみにしています頑張ってください！ (2017年9月2日 5時) (レス) id: 16a43b07a7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：てぱゆ | 作成日時：2017年6月8日 21時
