story2 ページ4
「オトシゴちゃーん、みっけ！」
「今日はわからないとこある？」
初めの頃は分からないとこもないあったから聞いていたが、最近は……
「えー？どこいくの？」
「トイレ」
「着いていっていい？」
「ダメです」
「着いてくねぇ」
「勘弁してくださいっ！」
とにかくしつこい
かなり苦手なタイプ
気づいたら鬼ごっこなんて日もある
「もういい加減にしてくれ」
ようやくフロイド先輩を振り切り、席に着けばエースが憐れんだ目で見つめていた
「今日も大変そうだな」
「そう思うなら変わってくれ」
「いや、遠慮しておく」
「薄情者」と机に突っ伏した
「そういえば」と話を切り替えるかのような口調でデュースが口を開いた
「今日からモストロ・ラウンジで期間限定のパスタが出るみたいなんだが行かないか？「行かない」」
上手く話を切り替えたぞと言わんばかりのデュースだが下手くそか
「デュース、今の話聞いてなかったのか？僕はフロイド先輩に会いたくないんだって」
「そうか、悪かったな」
あからさまに凹むデュースも可愛い
「なんでそんなに嫌ってくるかなぁ、俺泣いちゃうよ？」
後ろから長い手がのび、僕をぎゅっと抱き締めてくる
「先輩！苦しい締まる」
「だってこのくらいしないと、オトシゴちゃん逃げちゃうでしょ？」
「それは先輩がしつこいからっ！」
「俺、そんなにしつこくしてるつもりないけど」
「なんか用事ですか？」
「用事なきゃダメなのー？」
「ダメです」
「オトシゴちゃん、アズールみたいで飽きちゃった」
はぁと深くため息をつき、ひらりと１枚のチラシを出してきた
その内容はさっきデュースが話をしていた期間限定のパスタのようだ
「良かったら食べに来て」
「行かなかったら？」
「明日絞める」
「わ……僕になんのメリットが……」
「お代サービスしようかなぁ オトシゴちゃん、今月厳しいって言ってたよねぇ」
「〜〜っ！分かりました、行きます」
「席、用意して待ってるねー」
先輩はスキップし上機嫌で居なくなってしまった
「本当に行くのか？」
「一方的だけど、約束しちゃったし」
はぁと深くため息をつくのは私の番だった
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ゆきはな(プロフ) - Aliceさん» コメントありがとうございます。女と分かっても慌てたり動じないでいてほしいなと思ってたので嬉しいです。ありがとうございます。 (2022年4月17日 22時) (
レス) id: a08fb6267c (このIDを非表示/違反報告)
Alice(プロフ) - 女だってバレても事を荒立てないエース好きだ (2022年4月16日 23時) (レス) @page8 id: cec2abe403 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆきはな | 作成日時：2020年7月25日 15時
