＃40 ページ40
倫「さむっ」
校舎から外に出て倫太郎が言った一言はマイナスな言葉だった。
さむがりなとこ変わってないんだ。
よく分からないけど嬉しくなってうちは笑った。
『明日、雪ふるらしいで。』
倫「まじで？寒いじゃん。」
一緒に帰るのはだいたい5ヶ月ぶりくらい。
前は手を繋いでたけど今は繋いでいない。
...倫太郎、気遣ってくれてるのかな。
『さむいん？』
倫「めっちゃさむい。」
ちらり、とポケットに突っ込まれている角名の手を見て手を突っ込んだ。
倫「！.....なにそれずるい。」
寒さなのか照れてくれたのか倫太郎の耳は赤くなっている。
それが嬉しかった。
倫「...ねぇ、キスってまだできない？」
『もうちょっとまって。』
倫「うん。待つ。」
きゅっ、と倫太郎はやさしく手を握ってくれた。
その手は冷たかったけどどこまでもやさしい。
『ねぇ、倫太郎。うちね倫太郎と別れてわかったことがあるんだけどさ。』
倫「？なに？」
にぃ、とうちはいたずらっぽく笑った。
『倫太郎に、ずっとうちのことすきでいてほしい。』
一瞬、驚いたように倫太郎はうちをみた。
だけどすぐに嬉しそうに笑った。
倫「うん。しってる。」
別れてから分かることがいっぱいある。
でも、知れてよかったとは言いきれない。
いっぱいいっぱい
苦しかったし
つらかった。
それでも今、倫太郎が同じ気持ちで隣にいる。
それだけでもう、幸せすぎるの。
倫「...あ、俺もあるわ。」
『なに？むっちゃ聞きたい。』
倫「俺、Aの代わりはいないから。」
『...うん。しってる！』
すき。
世界でいちばんだいすき。
男の人はまだこわいし
自分がおかしくなるのもこわい。
それでもずっと傍にいたい。
.....キスは、口のほうはもうちょっとまっててね。
あの日とはちがう空の下
倫太郎のあかい頬にそっとキスをした。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 675人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ましゅまろチップス - 花菜さん» コメントありがとうございます〜！うれしいお言葉ほんとうに元気もらいます！忙しいなか見つけてくれて読んでくれてありがとうございます！ (2021年1月3日 13時) (
レス) id: e0685c5060 (このIDを非表示/違反報告)
ましゅまろチップス - 茜８９さん» コメントありがとうございます！角名と侑と治それぞれのポジションに注目してくれてとっても嬉しいです！見つけてくれてありがとうございます！ (2021年1月3日 13時) (レス) id: e0685c5060 (このIDを非表示/違反報告)
花菜(プロフ) - ボロ泣きして目が腫れちゃいました！笑素敵な作品でした！ (2021年1月2日 23時) (レス) id: c1e54e4d22 (このIDを非表示/違反報告)
茜８９(プロフ) - 凄く感動しました！泣。角名がもう優し過ぎて枕びっちょびちょです！！！泣泣、ツムがほんとにヒーローだったし最後のサムもマジ良すぎて泣きました！ましゅまろチップスさん、神作品読ませて頂き、ありがとうございました！ (2021年1月2日 15時) (レス) id: 8347574646 (このIDを非表示/違反報告)
ましゅまろチップス - 律さん» コメントありがとうございます！コメント嬉しいです！！ (2020年12月31日 8時) (レス) id: 25fe035f69 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ましゅまろチップス | 作成日時：2020年12月24日 19時
