10 守りたいモノ ページ11
Side You
珍しくゾムくんが起きてる
話は聞いてなさそうだけど
今は歴史の授業
周辺の国や大きな国について学んでいる
「ドリームライト軍学校のあるこの国は、約300年前に出来たばかりでまだ若い国である」
「出来たばかりの頃も今のように貴族と平民で大きな差があった」
…昔からこの国の王族・貴族は腐ってたのか
「1度、140年前に改革を起こそうとした者がいた」
「しかし、その時の王族・貴族はもっとも武に長けていた代で」
「残念ながら改革は失敗、その者は断頭台で首を切られた」
…腐っても貴族、か
武力に長けていたなんて今では考えれないけど
むしろその代の後からはなんで戦争とかで負けないわけ…?
「その代が終わる頃、軍という物ができた」
「貴族たちが自分が動かなくとも安心して過ごせるようにだ」
うっわ最悪じゃんか
自分たちは楽して国を守ってもらうとか
「しばらくしてこの軍学校ができ、この国を守る為の軍に入るための勉強をできるようになった」
「設立者のヴィベック·フューラーは最初の軍の近接部隊第1分隊長だった」
「…今から数十年前の話だ」
グルッペンの家系は貴族を慕っていたのだろうか…
貴族たちが楽に暮らせるよう作られた軍
そこに入るための勉強をさせる
貴族を嫌っていたのなら軍なんて崩壊してしまえば良いはずなのに
「──私は王族の為、ましてや貴族の為に軍という制度を守ろうとしたのではない」
「自分の為、自身の生まれ育ったこの国を守るために」
「優秀な人材を生み出すための学校を作ったのだ」
「軍に入る皆は、貴族の為に動こうとするのではなく」
「自身の守りたいモノの為に動くといいだろう──」
「…ヴィベック・フューラーの言葉である」
…なるほど、別に貴族を慕っていたのではないのか
自分の守りたいモノ…生まれ育った国を守るため
軍を繋げていこうと考えたのか
ふと隣を見てみる
さっきまではつまらなさそうにしていたゾムくん
だけど今は真剣に、食い入るように
教官の話を聞いている
zm「…自分の守りたいモノ……」
ゾムくんがこちらを向いて、目が合う
zm「…Aは、守りたいモノ、ある?」
A「そう、だなぁ…」
私の守りたいモノは、
家族にここで出会った友人たち
正直、国はどっちでもいい(ヴィベックさんには悪いけど)
A「私は──」
A「大切な人たちを、この手で守りたい」
確かな目標を胸に私は前を向くのだった
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フラワー(プロフ) - コメント、ありがとうございます!wrwrdだと色んなペアがあるのでそれなら夢主とzmさんで脅威ペア!みたいな...ほぼ書きたいっていう欲望で始めたこの作品ですが、頑張ります!あんこおさんも番外編の方、楽しみにしてます!頑張ってください! (2021年1月18日 7時) (レス) id: 7134aa4a2a (このIDを非表示/違反報告)
あんこお - (初コメ失礼っ!)脅威さんの可愛さが溢れていて、尚かつ夢主と脅威さんがペアを組むっていうのがもう最高です!(語彙力無くてすみません…)更新頑張って下さい!応援してます! (2021年1月18日 6時) (レス) id: 33306f1976 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:フラワー | 作成日時:2020年12月5日 20時