[wrwrd!]絶対的脅威なあなたと私[zm]

プロローグ ページ1

──これは、とある国のとある最強の2人の物語──


少女の産まれた国は、貧しく、貧相だった

…違う、王族や貴族は平民を放置し

豪遊していた


今日も少女は食料を求め国の中にある森を彷徨う

そこで出会ったのは同い年くらいの少年

少年が取ったのであろう食料は

半分もあれば1ヶ月の食事となる量だった


少年は問う

お前も食事がいるのか

少女は頷く

だって生きていくには必要だから


危険を侵して食料を取りに行かなくては、と

少女が少年の隣を通り過ぎる時

少年が少女を呼び止めた


そして食料の半分を渡す


少女は問う

貰っていいのか

少年は頷く

死んでしまえば元も子もない、と


少女は感謝し、何かお礼をしようと言葉を探した

少年はそれを制止し、こう言った


12歳になる頃、軍学校で会おう

その時、恩を返してくれと


2人の小さな子供は、まだ5歳だった



7年の時が経ち…


彼女は我流で剣術や体術等を学び

両親の激励を受け、軍学校へ入学した


そこで再び出会った成長した彼は

綺麗な翡翠色の瞳とギザギザ歯を見せながら


久しぶり、恩を返しに来てくれたんやな


と、笑顔で言った


彼女は言った


あの日、私の命を守ろうとしてくれた
君との約束を守るために、と


彼女はまだ知らない

彼がその約束を彼女に出した理由を──

1 あの日から→

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