扁桃腺炎(和)2 ページ37
潤サイド
病院を出ようとしたときに後ろから足音が聞こえて振り返ったら智兄だった。
智「ラッキー。乗っけて帰ってよ。」
「そりゃ同じところに帰るんだもん、別々に帰るのおかしいじゃん。」
2人で職員通用口を出て救急センターの前を通っていると
翔「おおーーグッドタイミング！」
相変わらず大きな声の翔兄と出くわした。
翔兄はいちいち職員通用口使わないで救急の出入口使うんだよね普段から。
「3人一緒になるなんてほんと珍しいね。」
智「何かいいことあるんじゃない？」
翔「いいことなら良いけど悪いことならいやだなぁ。急に寒くなったし和とかAとかあたりがこの冬一番の風邪ひきさんにならないか心配。」
「翔兄が言うと本当になりそうな気がする。」
智「えーーじゃ今すぐ取り消して翔。和もAも風邪引かないって言ってよー。」
何かおねだりするみたいに可愛く言う智兄がかわいい。
本当にこの人が長男なのか？と思うけど、
急にスイッチ入って長男らしくなるからね、ここぞって時には。
ただいまー。
3人声を揃えて玄関に入る。
智「あれ？靴あるのに静かだね。」
「和兄は当直明けのはず。」
翔「今日外科にオペ患3人も押し付けたからてんやわんやだったと思うよ。」
智「じゃ雅も疲れて寝てるのかな。」
リビングに足を入れるとテーブルの上にメモが２つ。
「いつからうちはメモ伝言制になったの？」
翔「新しいね、笑。」
智「寝てるから起こさないでって和。雅は晩御飯のリクエストつき。できたら起こしてねって。性格が出てるね。」
「リクエストって何？」
翔「からあげが食べたいなぁって書いてあるよ。」
「おっけー。もも肉あるからからあげにしよう。大根おろしとポン酢でさっぱりどう？」
智「いいねぇ。じゃご飯できたら和も一緒に起こそうか。」
翔「そうだね。当直明けから寝てるんだったら、いくら疲労溜まってるとは言え、夜眠れなくなって、また睡眠サイクル崩れちゃう。」
「じゃ着替えてくるわ。30分もあればできるから。」
翔「相変わらず働き者だねーありがとう潤。」
智「じゃ僕が大根おろすよ。」
3人で階段を上りそれぞれ部屋で着替えをすます。
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作者名：ルパン
| 作成日時：2016年8月28日 21時
