乳腺腺維腺腫4 ページ4
和サイド
「良かった。落ち着いてきたね。」
翔「うん。とりあえず薬で落ち着いたのは良かったけど、なんでこうなったかが問題だよな。」
確かに翔兄の言うとおり。
ジアゼパムで落ち着いてるというだけであって、過呼吸を起こした原因の根本解決にはなってない。
「どうしたんだろうね。」
翔「でも和さ、ここしばらく調子悪そうだったって言ってたよね。なんでそう思ったの？」
ベッドで規則正しい寝息をたてているAを見ていると安心する。
このまま朝起きて悩みなのかストレスなのかわかんないけどすっきり解決してると良いけれど。
そんなわけにはいかないだろうな。
「なんか心ここにあらずって感じがしたんだよねー。悩み事なのか考え事なのかわかんないけど。だから仕事忙しいの？って聞いてみたんだけど。」
翔「そっか。多分そういう和の勘て当たってること多いから気をつけて見ててあげないとね。」
「でも本人から言い出しそうな感じじゃなかったよね？結局過呼吸って形で体のキャパ超えちゃったわけだし。」
翔「単刀直入に聞いたほうが言いやすいのかな。」
「どうやって聞くの？」
翔「明日の朝にでもさ昨日の夜のこと覚えてる？って。心当たりはある？って。そう聞くのが一番良いと思うけどな。」
「仕事は休ませるの？」
翔「本人次第だけど、だいたい過呼吸起こしてしばらくって心も不安定になるから無理しないで欲しいなと思う。」
そういうと翔兄も穏やかな顔をして眠っているAの顔を見つめて優しく頭をなでている。
翔「しばらくちゃんと眠れてなかったのかもね。すごく気持ち良さそう。」
確かに久しぶりにゆっくり眠れているって感じがする。
「何だろうね。生理で調子悪いとかかな？それなら潤に聞けば何か知ってそうだけど。」
翔「でもそうなら潤から俺たちにさ、Aのこと気をつけて見ててあげてって一言あるんじゃない？」
「それもそうか。」
翔「そんなに心配しなくても大丈夫だって。明日の朝ちゃんと聞いてあげよう。和も自分の部屋戻ってもう寝なさい。寝不足したら体調崩しちゃうよ。」
急にお兄ちゃんの口調になる翔兄。
「翔兄は？」
翔「もしまた過呼吸の発作起こしたら一人だと不安だろうから俺はここで寝るよ。この分だと朝まで大丈夫だとは思うけど念のためね。」
翔兄に任せておけば大丈夫だろうから後は任せて部屋に戻りベッドに潜り込む。
すぐに睡魔が襲ってきた。
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作者名：ルパン
| 作成日時：2016年8月28日 21時
