兄達と旦那さんはスーパードクターズ 28 (ページ11)

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乳腺腺維腺腫11 ページ11

潤サイド

右側も丁寧に診てとりあえず左の乳房に2センチ大のしこり一個なのを確認した。

エコーで見ても乳腺腺維腺腫とほぼ確定できるけど、
医者の目はあくまでも人間の目。
病理で組織検査してがん細胞ありませんって結果出るまではね、わからないから。

A「潤にぃ？」

気がついたらエコーの手元と画像とのにらめっこで口数少なくなってたみたい。
余計不安にさせちゃったね。

「A不安になっちゃった？」

不安そうな目でゆっくり頷く。

「ごめんごめん。間違いないようにしっかり診てたらつい静かになっちゃった。タオルケットかけたままで良いから翔兄と和兄呼んでも良い？心配して廊下で待ってると思うから。」

またゆっくりと頷いたのを確認して二人を呼び入れる。

「お待たせ。適当に座ってくれる？」

翔兄も和兄も不安そうな顔はしてるけど、俺の表情そこまで厳しくないはずだけどな。
まぁでも検査結果伝えられるときって緊張するよね。
つい悪いほうに考えちゃうだろうし。

翔「で？」

「触診とエコーの所見だと9割以上乳腺腺維腺腫。でもさっき言ったようにバイオプシーはする。これエコーの画像なんだけど。」

エコーの機械を動かして見えやすいように画像を調整する。

「ほら、はっきりと2センチ大の腫瘍見えるでしょ。組織との境界線もはっきりしてるし形も均等。触診したときも可動性、ツルってした感じだった。教科書に載せれるくらい典型的なものだよ。」

和「良かったー。それでも生検は必要なの？」

「もしもってことがあったら取り返しつかないことなるからね。それに、ちゃんと検査しておけばみんな安心できるでしょ？念のため3ヵ月後にもう一度エコーして大きくなってないかは診させてもらう。」

翔「生検は雅に頼む？」

「乳腺のドクターのほうがやりなれてると思うけど。超音波ガイドでやるほうがAの負担は少ないかな。マンモグラフィーガイドだと結構痛いと思う。」

翔「超音波ガイドの生検なら雅やりなれてると思う。」

「じゃぁ雅兄に頼もうか。知らない先生よりもAも安心だろうしね。局麻使ってもらえば痛みもないよ。」

A「ねぇ大丈夫なの？」

和「ごめんごめん、Aには難しかったね。潤が触診とエコーで見てくれてね、悪いものじゃないって。でも念のためにちゃんと検査しておこうねって。で、その検査は雅がやってくれるから。」

まだ不安そうな顔だけど悪いものじゃないってわかってホッとしている。