ストレス(潤)9 ページ33
潤サイド
和兄に身体拭いてもらって着替えさせてもらって至れり尽くせり。
なんだけど...
翔兄がいつから具合悪かったの？ってちょっと怖い声で聞いてくる。
翔「今日婦人科の俺の同期から聞いたよ。検査のオーダーのこと。」
和「翔にぃ、今その話しなくても。折角腹痛も治まって着替えもしてすっきりしたところなのに。」
翔「でも検査のオーダーのことも、腹痛も嘔吐も原因は同じことなんだから。」
そう原因は俺の診断ミスというか手抜きのせいでAに辛い思いさせたこと、大学病院でのオペ待ちになったこと。
わかってる。自分でも原因はそれだってわかってる。
Aだって治らない病気なわけじゃないし、オペ待ちしてる今も体調だって安定してる。
だから特にそんなに気にしなくてもってきっと兄貴たちはそう思うのかもしれない。
でも...
やっぱり...俺のせいで。堂々巡り。
「大丈夫だから。」
翔「大丈夫だからって口で言っても潤の身体は大丈夫じゃないって言ってるよ。少なくとも3キロは痩せたろ？」
確かに翔兄の言うとおり。3キロ痩せた。気がついたら3キロ落ちてた。
食べないのが続くとある一定のところからガクンて体重落ちちゃう。
で、その後の疲労感といい倦怠感といい...集中力も持たないし、そうなると余計に自分のこと信じれなくなって検査ばっかりオーダーして。
で、その結果のフォローアップで仕事増やして。
何やってんだか...自分でもこの負の連鎖止めたいんだけど。
どうやったら良いのかわかんないのが本音。
和「吐き気があったのはいつからなの？」
優しい優しい包み込むような声で聞いてくれる和兄。
「忘れた...」
Aの一件があってから数日は気も張ってたのか平気だったのに、少し落ち着いた頃から食欲が落ちて、食べると嘔気があって。
和「こうやって自分の部屋で吐いちゃうのはいつから？今日が初めてって感じではなかったよ。」
うん、今日が初めてじゃない。
先週くらいからかな...
「先週から3,4回。」
翔「さっきみたいな急激な腹痛はあったの？」
「はじめて。」
翔「睡眠はどう？ちゃんと毎日眠れてる？」
「ちょっと寝つき悪いけど時間にしたら6時間は寝てる。」
和「朝起きたときはすっきりしてる？それとも疲れ残ってる感じ？」
翔兄と和兄2人からの質問攻撃。質問ていうか問診だよね。
「まぁすっきりとはいかないけど外来始まったらいつもと同じ感じにはなるかな。」
昼休みに調子悪くなること多いけど。
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作者名：ルパン
| 作成日時：2016年2月23日 20時
