ストレス(潤)5 ページ29
翔サイド
和がしばらくはそっとしておいたほうが良さそうというので帰宅早々にでも顔見に行きたかったけどドア越しにただいまの挨拶だけして晩御飯食べることにした。
「どのくらい吐いてたの？」
和「量はそんなでもなかったよ。まぁ食べてないのもあるだろうけど。吐き気で辛いって感じだった。」
「念のために聞くけど胃腸炎てわけではないよね？」
そんなわけないだろうなーと思いながらも念のためにね。
どこかで胃腸炎であって欲しいなと願う。その方が薬で簡単に治療できちゃうからさ。
和「熱はないし下痢もしてないし腹痛も訴えてないし。まぁ違うだろうね。」
「だよな...」
てこてはやっぱりAのこと責任感じて精神的に参っちゃってるてことかぁ。
おまけに普段の診療にも弊害でてるってことだよね、医局長から直々に注意受けるなんて。
まぁ注意兼潤の様子見ておきたかったてのが本当のところだろうけど。
ふーっ、どうしたものか、と大きなため息をつく。
和「翔兄まで参っちゃうとかやめてよー。」
「いや俺は大丈夫だけど。どうしたら良いのかなって思ってさ。」
和「翔兄の態度は正しかったと思うよ。まぁ自分が同じ立場でもかなりへこむだろうけどね。でもそれだけ大きなミスというか、慣れが招いてしまったことというか。自分も気をつけないとなって思ったし。」
そうなんだけど。
やっぱり当事者である潤にしたらね...
「まぁそうだけどさ。でもどっかできっと潤さ、俺たちに頼まれてたのにって言うのもあるんじゃない？自分が婦人科専門でお兄ちゃんたちに任されてたのにその信頼裏切っちゃったって。」
そこまで言うつもりじゃなかったんだけど、そう受け取られてたなら俺の言い方にも問題あったかなーと。
「俺はただドクターとしての潤の判断が間違っていたっていうことを伝えたかったんだけど。」
和「うーん、潤がどう感じたかは本人しかわからないよね。でも検査オーダーたくさん出してるってこは自分のこと信じられてないっていう表れだとは思うけど。まぁご飯終わったら顔見に行こうよ。」
「そうだね。」
目の前で和のにっこり笑顔を見ると少し安心した。
和「Aのオペいつになるか全然わかんないの？」
「わかんないね。大学病院は常に待ってる患者さんいるから。」
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作者名：ルパン
| 作成日時：2016年2月23日 20時
