ストレス(潤)3 ページ27
和サイド
昼休みの後、廊下で雅とすれ違い潤が弱ってるから気をつけて見ててあげてって。
弱ってる、どういうことだろ？
もしかしてAのことまだ気にしてるとか？
まぁ自分に置き換えたらかなりへこむだろうな、とは思うけど。
ちゃんと良いドクターにオペしてもらえることになったわけだし、オペまでの体調管理もしっかりしてくれてるし、立派なお兄ちゃんだしドクターしてるけどな。
帰り道ここ数ヶ月のこと考えてた。
確かに翔兄は結構きつく潤に接していたけど、ドクターとしてもお兄ちゃんとしても正しかったからね。
病院出る前に婦人科の医局に顔出したけどもう帰宅した後だった。
どうしたらいいのかなー。
普通に声かけるのが一番だよね。
「ただいまー潤。」
玄関に靴が揃えられているので帰ってるのは確か。
でも返事はない。
リビングに入ってキッチン覗くけどいない。
ていうことは部屋だね。
階段をのぼり潤の部屋のドアをノックする。
「ただいま潤。」
しばらくの沈黙の後
潤「おかえり和兄。」
いつもの声が聞こえた。
ドア開けようかな、でも用事もないのにドア開けるのも変かなと思い迷っていると、
びしゃびしゃと音が漏れてきた。
吐いてる？
ドアを開けるとベッドに横になり少しだけ身体を起こして洗面器に吐き戻してる潤がいた。
「どした潤？大丈夫か？」
背中さすってやりとりあえず落ち着くのを待つ。
ここしばらく洗面器ないけどどこいったのーー？て皆で探してた。
もしかしてずっと潤の部屋にあったってこと？俺たちが知らないところでずっと嘔吐してたってこと？
一通り戻したみたいで、ベッドにゴロンと転がった潤。
「もう大丈夫そう？」
青白い顔してる。頬も少しこけたようだ。
潤「あ、うん、平気だから。大丈夫だから俺。」
そう一気に言うと布団で顔半分隠しちゃった。
「大丈夫じゃなさそうだけどなー。いつから吐き気あったの？ていうか、いつから吐いてたの？」
布団の中に手を入れて手首掴もうとしてもじっとしてない。
少し強めに腕掴んだら大人しくなった。
弱く速い脈が伝わってくる。
しばらくろくなもの食べてないな、この感じだと。
「お昼何食べた？」
潤「うどんとほうれん草のゴマ和えとヨーグルト。」
雅はヨーグルト以外ほとんど手につけてなかったって言ってたけど。
「いつから調子悪いの？」
潤「ん？平気、ちょっと疲れてるだけだから。」
「ちょっと疲れてるだけでこんなに吐かないよ。」
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作者名：ルパン
| 作成日時：2016年2月23日 20時
