どうなっちゃうの?10 ページ22
翔サイド
トイレから戻ってきたAを雅が支えてあげてベッドに乗っけてやってる。
「大丈夫A？まだ痛い？」
雅「ゆっくりで良いからね。」
A「大丈夫。横になったほうが楽。」
「ベッドの背中倒してあげてくれる雅？」
ゆっくりゆっくりと振動をなるべく与えないように気をつけている雅。
潤「えーっと、今の筋腫の状態なんだけど。」
潤が説明を再開した。
「あ、うん、潤。説明続けて。」
潤「この画像からも明らかなように粘膜下に5センチ大のがひとつと粘膜下に近い筋層内に同じく5センチちょっとのがひとつ。顕著なのはこの二つ。あとここにもうひとつ小さいのがあるけどこれは1センチに満たない。」
画像とにらめっこするとどれのことかわかった。
つい大きい二つに目がいってしまい小さいの見逃しそうになってたよ。
和「開腹しなきゃだめ？」
またAの隣で添い寝している。
雅「ラパロにしても開腹にしても癒着の問題があるよ。結構切ってるからねー。それになるべく子宮にメスは入れないほうが良い。」
智「でもこのサイズ内科的治療は無理じゃない？貧血と痛みのコントロール大変だよ。鉄剤静注定期的にしないといけなくなるよ。」
潤の説明を聞くはずが皆口々に意見を言い出した。
「まだ潤の説明終わってないんだから最後までちゃんと聞こうよ。Aの具合は大丈夫そう？」
和のほうに顔を向けて聞く。
和「横になってると圧迫感ましみたい。さっきの痛みは車椅子に体重かけて座ったからだったっぽいね。大丈夫そうだよ。」
「あ、ごめん潤。先続けて。」
潤「外科的治療は避けられない。二つとも筋腫切除しなくちゃいけないのは確か。」
雅「方法は？」
潤「子宮鏡下で少しずつ切除して綺麗にすべて取り出すのがベストだと思う。」
雅「適用外だよ、5センチ超えてるのに。」
外科医の雅が瞬時に否定した。内科の2人は静かに聞いている。
俺は潤がどうやって子宮鏡下でオペするのか知りたい。
潤「大学病院でやってもらう。」
まさか、とは思っていたけどやっぱり潤はそう判断したんだ。
和「うちで出来ないの？潤が執刀しないの？」
潤「すごく高度な技術が必要だし子宮鏡下での筋腫切除術専門にやってるドクターがいるから専門家に任せたほうが良い。中途半端だと子宮核残すことになってそれこそ開腹しなくちゃいけなくなる。」
智「それが潤が考えたベストな方法なのね？」
うん、と自信を持って大きくうなづいた潤。
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作者名：ルパン
| 作成日時：2016年2月23日 20時
