風邪ひき潤くん16 ページ50
翔サイド
和に呼ばれて呼吸器の処置室までやってきた。
腹痛らしいとのことなので、そこら辺から薬適当に掴んで持ってきたんだけど、どうしたのかな。
「お待たせー。潤、お腹痛いの？どこが痛い？あ、点滴抜いたの？」
ベッドの上でころんと転がってる潤と点滴の始末をしてる和。
和「うん、微熱程度だし腕動かすから漏れちゃわないかそっちのほうが心配で。痛いっていうからてっきり咳のせいで胸が痛いのかと思ったらどうやらお腹みたい。呼吸音は正常だったよ。」
「潤、ちょっと仰向けになってくれる？どこが痛いか教えて？他に何か言ってた？」
和「どこ痛いのって聞いたらお腹に手もっていっただけで他は大丈夫そうだよ。そこまで痛みある感じでもないんだけど本人が痛いっていうからさ。」
潤「翔にぃ〜。ねぇねぇ翔にぃ。」
なんかすんごいご機嫌な声なんだけど。
「ん？なーに潤？」
和「甘えたいのかなって思うんだけど。潤、翔兄来てくれて良かったなぁ。ほらごろーんってしてお腹診せようなー。」
潤「ここ痛いのぉーー。いたぁーい、なでなでしてー。」
手掴まれてお腹の上で円を描くように動かす潤。
痛いっていうわりには元気そうだけど。
「ここ痛いの？どれどれ？ばい菌さんいないか翔兄が診てあげるね。」
パジャマを捲り上げてお腹の上に手をのっけるとくすぐったいのか笑い出す潤。
和「何か元気になってきたね潤。わざわざ呼び出してごめんね翔兄。お腹痛いっていうからさちょっと心配になって。」
「良いよ良いよ気にするな。潤が元気になるんだったらなーんでもしてあげる。」
まぁ念のため一応軽く診察だけしておけば良いかな。
本人がお腹痛いって言い出したわけだし、まだ微熱もあることだし。
「痛かったら我慢しないですぐ教えてよ潤。」
潤「はぁーい。ポンポン診てー翔にぃ。」
そう言って少しお腹を突き上げるしぐさが可愛い。
優しく全体を押さえてみるけど特に痛がりもしないし大丈夫そう。
少し深めに圧を加えてみても硬くなってないし便秘もしてないしゴロゴロもしてないし。
「潤のポンポンは大丈夫でーす。」
潤「痛いもん、なでなでーー。」
和「要するに翔兄に甘えたかったってことね。」
「わかったわかった。なでなでしてあげるから寝んねできる？まだ少しお熱あるからね、ここで寝んねしてないといけないよ潤。」
お腹撫でてやりながら話かけると目を閉じた潤。
少し笑ったような天使のような笑顔。痛いの痛いの飛んでいけ〜。
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作者名：ルパン
| 作成日時：2015年7月15日 21時
