大丈夫、雅?3 ページ27
雅サイド
目を閉じて眠ろうと思ってたんだけど、急に吐き気が込み上げてきて慌ててトイレに駆け込む。
「ゲホゲッホ。うぉぇっ！」
でも込み上げてくるのは唾だけ。
全然吐けない...
潤「大丈夫？気持ち悪くなってきたの？」
潤の大きなあったかい手を背中に感じる。
返事しようにも胸のむかつきが酷く声が出せない。
「うぉえっ。」
喉の奥のほうで音だけ鳴って何も出てこない。
ただ何も言わずゆっくりと背中をさすってくれてる潤。
はぁはぁと息があがってきた。
まさか食中毒とかじゃないよな。
昨日食べたものを頭の中で必死に思い浮かべる。
潤「食中毒の可能性ない？バーベキューしたときちゃんと火の通ったもの食べた？」
それを今考えてるとこなんだよー。
でも気持ち悪さの方が勝って全然思い浮かばない。
一旦波がおさまり、ふーーっと息を吐き出しトイレの床にへたれこむ。
潤「大丈夫？少しは吐き気治まった？」
一緒に床に座りこんで手首を掴んでくる潤。
そんな心配してくれなくても食べすぎただけ、だと思う...
「なんか急に吐き気込み上げてきちゃった。ふぅーっ。」
潤「脈は落ち着いてるから大丈夫だと思うけど。腹痛はどう、酷くなってない？智兄か翔兄に電話しようか？」
いやいや食べすぎの消化不良の腹痛で忙しいお兄ちゃん達の邪魔しちゃいけないよ。
そんなことできないって。
「大丈夫大丈夫、そんなに心配しないでよ潤。」
そうは言ったものの体に力が入らず自力で立ち上げれそうにもない。
潤「ここクーラー効いてないからめっちゃ暑いよ。あんまり長い間ここにいないほうが良いと思うけど。ソファ戻る？」
確かにこのサウナ状態のトイレにじーっと座り込んでたら間違いなく熱中症になるな。
家の中だから大丈夫なんてつい思いがちだけど。
「うん。でも立てそうにないから引っ張ってくれる？」
潤「オッケー。動いたらまた吐き気出そう？」
「いや、多分今なら大丈夫だと思う。」
潤「了解。じゃ肩に手置いてよ。せーので立たせてあげるからね。はい、せーの、よいしょっと。」
身体を支えてグッと立ち上がらせてくれてそのままゆっくりとソファまで連れてきてくれた。
「ありがと潤。なんかだるいからしばらく寝るわ。」
潤「うん。洗面器持ってきて置いておくから吐きそうになったらそこに出しちゃって。俺もずっとここにいるからしんどくなったら我慢しないで教えてよ。」
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作者名：ルパン
| 作成日時：2015年7月15日 21時
