扁桃腺炎(潤)6 ページ6
翔サイド
そーっと潤の部屋のドアを開ける。
電気は最小限に絞ってあるのでしばらくすると目が慣れてきた。
和と2人で静かにベッドのそばまで行くと眠れてはいるようだけど、かなり荒い呼吸が聞こえてくる。
うわっ、これだとしんどいだろうな。
和「熱上がってきちゃってるかも。」
枕元の体温計に手を伸ばしそっと髪の毛をよけて耳に挿しこんでいる。
ピーっという音がやけに大きく響く。
和「39度。ちょっと良くないね、9度まで行くと。熱下げてあげないと体持たないよ。」
確かにそうだ。
「点滴にアセトアミノフェンと抗生剤と追加するわ。なんとか眠れてるみたいだからわざわざ起こさなくても良いかなー。俺、今夜付き添うよ。」
和が手際よく薬剤を揃えてくれている。
和「じゃペニシリンのアンプルとアセトアミノフェンね、確認お願い。じゃ側管から入れるよー。抗生剤追加するから速度遅くするね。はい聴診器、呼吸音の確認お願い。」
可愛い手で注射器を器用に操る。可愛い。
和「にやにやしてないで良いから早く診てあげて。」
「あ、はい、ごめんごめん。」
眉間に皺を寄せて苦しそうにしてる潤。
そっと布団をはがす。
潤「ん？はぁはぁ。んんー...」
うわ今、起きちゃう？寒かったのかな。これだけ熱あって汗かいてると悪寒もしてるはず。
「ただいまー潤。そのまま寝んねしてたら良いからね。今、和がお薬追加してくれてるから。お熱でしんどいなぁ。」
背中をゆっくりさすってやっても荒い呼吸が落ち着くことない。
病院連れて行ったほうが良いかなー。
とりあえず解熱剤がどれだけ効いてくれるかによるか。
潤「翔にぃ...ううぅぅ..んんぅ..」
「大丈夫大丈夫、ここにいるからね。喉痛いの大変だねー。頑張って深呼吸できるかな？」
潤「できない...」
そんなにはっきり言わなくても...
和「咳は今のところは出てないみたいだけど。潤、翔兄にもしもししてもらおうね。そのまま寝てて良いからパジャマだけちょっと捲くるよ。寒かったらごめんね。」
和が潤のパジャマを捲くりあげてくれたのでさっさと聴診だけすませてしまうことに。
「しんどかったら無理に深呼吸しなくて良いからね。楽にしてて。」
聴診器を通してはぁはぁと浅い呼吸が聞こえてくる。
呼吸音は今のところ大丈夫そうだね。良かった。
和「どう？大丈夫そう？」
「うん、呼吸音は綺麗だよ。熱少しでも下がると楽になると思うんだけど。頑張ろうな潤。」
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作者名：ルパン
| 作成日時：2014年10月12日 21時
