お誕生日旅行(和)14 ページ50
雅サイド
「何、どうしたの？」
物音で目が覚めた。隣の部屋を覗くと俺以外全員集合。
翔「えーっと、和が腹痛で今から座薬入れるところ。Aは昼間捻挫した足首の痛みがまた出てきたから湿布はりかえるところ。ものすごい簡単にだけど今の状況ね。」
「和兄、大丈夫？何？どうしたの？すごい辛そうだね。」
翔兄の腕の中で丸くなってる和兄の横に胡坐をかいて座り脈を診る。
智「下腹部にかなりの痛みがあるんだけど熱はないし腸音も問題ない。触診も気になる所見ないって圧痛はあるんだけどね。だから座薬で様子見ようかなって。」
「そうなんだ。どれどれー。」
和兄の腕をかきわけパジャマの裾を少し持ち上げて手を滑り込ませる。
下腹部を数箇所クイクイと押さえるとその度に声を上げて痛がる。
翔「ね、かなり痛がるでしょ？でも堅くなってないしバイタル問題ないから病院行くほどでもないかなって思うんだけど、どう？」
「今夜のところは様子見で良いけど明日になっても痛み変わらないようなら病院連れて行ったほうが良いだろうね。大丈夫、和兄？座薬入れようね。」
グローブをはめて座薬を取り出した。
智兄が和兄のズボンと下着を下ろしてくれた。翔兄は動かないように優しく抱いてやっている。
「力あんまり入れないでよー。はーい、入れるよー。ゆーーっくり息吐いてね。」
グイっと奥まで入れてしばらく押さえる。
和「ううう〜..んんーー。」
翔「大丈夫大丈夫、雅がね、痛いのなくなるお薬入れてくれてるんだよ。眠たくなると思うからそのまま寝んねして良いからね、和。皆そばにいるから安心したらいいよ。」
必死に翔兄にしがみついてる姿が可愛い。
「はいおしまい。痛み治まってきたら横になってゆっくり寝なさい。じゃ、次はAの足診ようかな。はいここに足乗っけてA。」
智「ありがとうね雅。全部やってくれて。助かる。頼もしいドクターになったよね本当に。」
「ちょっとー何よーそんなこと言われると照れるでしょー。皆が元気でいることが一番なんだから。あらら足首ちょっと熱もってるね。湿布の前に少しだけ冷やそうか。」
潤「じゃ俺、氷嚢作ってくるよ。」
「なんかこんな夜中に結局みんな起きてるね、ははは。しかもみんな一緒に部屋にいるし。」
智「ほんとだね。和も少し楽になったのかな。さっきよりも表情和らいでる。」
寝室3つなんていらなかったね。
久しぶりの兄妹旅行なんだもん、同じ部屋で寝たらいいんだよ。
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作者名：ルパン
| 作成日時：2014年10月12日 21時
