お誕生日旅行(和)4 ページ40
和サイド
気がついたらすっかり眠っていたようで起こされたときにはもう宿に着いていた。
車内の中でワイワイするのも旅の醍醐味だけど疲れてて...
しかもなーんとなく体調が悪い。
どこがどうって言われるとうまく説明できないんだけど、ただ疲れてるっていうのとは違う。
翔「どう、ゆっくり眠れた？」
そんな俺のことに気づいてるのか、翔兄が声をかけてくれる。
「うん。」
翔「そっか、なら良かった。和はね、Aと同じ部屋ね。」
「部屋皆と違うの？」
潤「離れなんだって。で寝室が3つあるの。智兄が翔兄をご指名してAが和兄をご指名したから。俺は雅兄と。」
雅「潤の言い方聞いてると俺と同じ部屋っていうのが不満のように聞こえて仕方ない。」
潤「そんなことないよー。嬉しい嬉しい。とりあえず早く行こうよ。部屋みたいし温泉にも入りたい。」
嬉しそうに雅と潤が歩き出した。
その後ろをAがスキップしながら追いかけてる。良い眺めだなー。
と、一瞬気が抜けたのか..
お腹にまたズキンと痛みが走った。
まずい、非常にまずい。こんなところでうずくまるわけにもいかないし。
何ともないって涼しい顔をどうにか演じきらないと。
智「ほら、和も突っ立ってないで行くよ。」
後ろから軽く智兄に肩を叩かれただけなのに体勢を崩してしまいそうになる。
それに気がついたのか翔兄ががっしりと腕を絡めてきてゆっくり歩き出した。
俺の顔を見てにっこり笑っている翔兄。
気づいてるのかなーって気づいてるか。翔兄に隠し事なんて絶対に出来っこないもん。
翔「温泉入りに行くか？それとももうちょっと寝たい？なーんにも予定入れてない2泊3日の旅だから皆好きなこと好きなようにすれば良いからさ。同じ空間で同じもの食べてただのんびり過ごすってのも悪くないでしょ？」
「うん。じゃもうちょっとだけ寝ようかな。なんか疲れちゃって。」
智「車酔いしてない？大丈夫？皆での旅行だからって気を使う必要なんてないんだからね。調子悪かったら我慢しないでちゃんと教えてよ。」
智兄も気づいてるんだね。
やっぱりこの2人にはかなわないなー。
まあそりゃそうかお兄ちゃんだし2人とも優秀なドクターだし。
翔「お腹痛いの？」
急に核心を突いてくるような質問をする翔兄。
「ん？痛くないよ。疲れて眠たいの。」
翔「そう。じゃ部屋ついたら楽な格好してしばらく寝な。多分も俺も寝ちゃうと思う。」
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作者名：ルパン
| 作成日時：2014年10月12日 21時
