兄達と旦那さんはスーパードクターズ 20 (ページ38)

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お誕生日旅行(和)2 ページ38

智サイド

「皆準備はできたーー？もうすぐ家出るよー。」

Aの快気祝いと僕の誕生日のお祝いを兼ねて久しぶりに兄妹6人で旅行。

翔が忙しい中、宿探しをしてくれて伊豆温泉に行くことになった。

和がまだ寝癖ぴょこんとたてたままソファの上に座っている。
なんとなく元気がないような。
でも昨日かなり遅くに帰宅したみたいだからまだ眠たいのかな。

A「早く行こうよー。温泉～温泉～。」

Aがこんなに楽しそうなの本当に久しぶりに見た。
忙しいスケジュールどうにかして皆でいけることになって良かった。
トモ君には申し訳ないけど...2泊3日だから許してね。

潤「俺はもういつでも出れるよー。薬一応何か持って行く？胃薬と鎮痛剤くらいはあったほうが良いよね？」

相変わらず潤が一番しっかりしてるなぁ。頼りになるよ。

翔「そうだね。お願い。あとAと和は喘息の発作用の吸入も忘れないでよ。かずぅー、起きてるかー？車の中で寝たら良いから早く荷物とっておいで。」

そう言われてもまだソファに座ったままの和。

「和、どうした？大丈夫？」

横に腰を下ろすとびっくりしてこっちを見る。

和「は？え？あ、うん。ごめん、ボーッとしてた。もう家出る時間だよね。すぐ荷物取ってくるから。」

慌てて立ち上がった和。
少し眉間に皺を寄せて苦しそうな表情を見せたように思ったんだけど。
きっと今聞いても本当のこと言ってくれないし気を使わせたら悪いと思って余計に隠そうとするだろうからそっとしておこうかな。

翔だけには言っておいたほうが良いよね。

そういえば雅は？と思っていると

潤「雅兄はもう車の中でスタンバってるよー。俺が運転するんだーって張り切って随分前に出て行った。相当気合入ってるよ。」

「あ、そうなんだ。じゃ待たせても悪いから、僕も車の中で待ってるね。Aも一緒に行こうか。」

A「うん！」

嬉しそうにしてるAを見ると本当に良かったって思う。

潤と一緒に薬の点検をしている翔の耳元で

「和、ちょっと調子悪いみたいだから気をつけて見ててあげて。」

小声で言うと

翔「うん。わかってるよ。」

さすが翔だね。
さっきのソファでの様子ですぐにわかったんだと思う。

だから薬も潤に任せないで一緒にチェックしてるんだね。
もし何かあっても安心かな。
もちろん何もなく元気で過ごせる2泊3日であって欲しいけど。