兄達と旦那さんはスーパードクターズ 20 (ページ36)

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妹ちゃんの悲劇9 ページ36

智サイド

潤と翔から連絡をもらい驚いた。
驚きと悲しみとが同時にやってきた。

すぐにでもそばに行ってあげたかったけど病棟の患者さん放り出していけないし。
それに和も雅もトモ君も皆そばにいるって言ってたから。

どんな顔して、どんな言葉をAにかけてあげたら良いのかな。
でもこういう時兄弟多いと助かるなー。
悲しみは皆で分かち合って、決して軽くなるわけではないけれど、分け合える相手がいるとそれだけで心が救われる。

「A、待たせちゃったねー。どう気分は？」

かける言葉が見つからずいつもみたいになっちゃった。
一通り泣いた後なのか目は真っ赤だし顔もぐしゃぐしゃだけど表情は少しすっきりしてるようだ。

A「智にぃ...ぐすん...」

和「あーーまたぁ。ほらー智兄がAのこと泣かしたーー。折角落ち着いてきたのに。」

「えー僕何もしてないよー。皆に会いに来たのにー、そんな言い方しないでよぉー。」

翔「お疲れさまー智兄。A、お腹痛いのはどう？さっきよりはましになってる？あれーまた泣いてるのぉ？お腹痛い？」

颯爽と入ってきた翔。いつ見ても頼りになる弟だよ。

雅「智兄見たら泣き出しちゃったの。腹痛はさっきよりましみたいだよ。」

A「翔にぃ...」

翔「どうしたのー。智兄見たら涙また出てきちゃったの？」

そういいながらAの頭をなでなでしてあげている。

「A、こっちおいで。翔はまだお仕事しなくちゃいけないから、ほら智兄のところおいで。」

そう言って手を差し伸べると手を出してきたのでそのまま抱き寄せてやる。

和「やっぱり智兄が一番安心するのかな。この感じだと腹痛も今は落ち着いてるみたいだね。」

翔「そうだね。じゃ智兄に任せて俺は仕事に戻るね。A、皆によしよししてもらうんだよー。何かあったらすぐに呼んでね。」

思ってたよりもAが元気そうで良かった。
もちろん辛くて悲しい思いしてたくさん涙流しただろうけど、弟たちとトモ君がそばにいてあげて寄り添ってくれてたから少しは楽になったのかな。

まあAとトモ君とだったらきっとまたすぐに赤ちゃんやってきてくれるよ。
それまではもう少し僕たちの可愛い可愛い妹でいたらいいよA。