妹ちゃんの悲劇2 ページ29
雅サイド
「ただいまーーっ。腹減ったーー。」
リビングのドアを勢い良く開けると和兄とAが晩御飯を食べていた。
和「お帰り。てかそんなに大きい声出さなくても聞こえてるよー。」
「美味しそうなパスタだー。俺の分もある？ある？」
和「あるって。とりあえず着替えてきたら？」
「うん、そうする。A、今日トモ君当直だっけ？何か元気ないけど大丈夫？」
俯いたまま少しずつパスタを食べている。
ていうよりは食べようか食べまいか迷って結局フォークをお皿の上に置いちゃってる。
和「なんかねお腹の調子あんまり良くないみたい。鎮痛剤飲ませてカイロであっためてるから直に良くなるとは思うけど。」
生理痛ってことだろうね。
「そっか。冷えちゃったのかな？大丈夫、A？」
A「うん。横になりたい...」
お皿の上にはほとんど手を付けられていないパスタが載っている。
和「もうおしまい？食欲ない？風邪の引き始めとかかなー。温かいお茶入れるからソファで休む？雅、Aのことソファまでお願いね。」
「オッケー。はい、こっちおいで。急に立ち上がらないでよ。フラッとしたら危ないからね。よいしょっと。ゆっくりで良いからねー。」
一歩一歩痛みを堪えながらなのか上半身を少し前かがみにして歩くA。
こんなにひどい生理痛久しぶりじゃないかな？
和「ミルクティーにする？」
A「...う、うん、ありがと...」
ソファにそっと腰をかけるA。
「そんなにお腹痛むの？和兄、何をいつどのくらい飲ませた？」
和「1時間ほど前にコデイン30mg。あんまり飲ませて便秘しても辛いかなと思ってさ。」
「そっか。あんまり効いてなさそうな感じなんだけどなぁ。」
いつもの生理痛ならそろそろ薬効いて来てもよさそうなんだけど。
和「確かにそうだね。まだ辛そうだもんね。歩くとひびくのかなー。雅、ちょっとお腹診てあげてよ。帰ってきてお疲れのところ申し訳ないけど。Aが生理痛だって言うから俺何もしないで鎮痛剤だけあげちゃったからさ。」
甘く美味しそうな香りを漂わせたミルクティーの入ったマグカップを持って和兄がソファまできた。
「うん、そうだね。念のためお腹診ておこうか。じゃここに仰向けでゴロンて寝てくれる？」
和「お腹診てもらったら和兄特製のミルクティー飲んで休もうね。後からブランケット持ってきてあげるから。」
身体を動かすのもつらいのか動作が遅いのが気になる。
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作者名：ルパン
| 作成日時：2014年10月12日 21時
