体調不良(潤)9 ページ9
潤サイド
鎮痛剤のおかげが痛みもだいぶ楽になってきてしばらく寝てたみたいだ。
目を開けて首を動かしてキョロキョロしてみる。
一人ぼっち...
カーテンが少し開かれていてその隙間から機敏に動き回ってる翔兄の姿が見える。
どのくらい寝てたんだろう。
でも、誰もそばにいてくれないなんて、酷いよぉぉぉ...ぐすん。ぐすん。
何時だろうと思っても時計が目に入らないしいつの間にか腕時計も外されている。
しかも病院のパジャマに着替えてるし、いつの間に...
皆忙しいのわかるけどお腹痛い痛い潤くんを一人ぼっちにして仕事に戻っちゃうなんて。
ぐすん、ぐすん。気がついたらまた涙が溢れてきた。
熱もあるせいなのか身体もだるくイマイチ本調子じゃない。
気がついたらナースコールに手を伸ばしていた。
ナ「目覚めました？痛みはどうですか？翔先生呼んでくるので少し待っててくださいね。」
顔を覗きに来てくれてすぐに翔兄を捕まえに出て行ったナース。
翔兄、ちっとも良し良ししてくれないし、抱っこもしてくれないし...
ん？俺が抱っこ拒否したんだっけ？何でもいいや、どっちにしてもしんどい潤くん放っておいて他の患者さんの面倒見てるんだもん。そんなんだめだもん。
翔「おー潤、起きた？結構眠れたみたいで良かった。お腹の調子はどう？痛み治まってる？」
「全然良くない...」
タオルケットを頭までかぶってみる。
翔「まだ痛いの？痛いところ同じ？」
声は心配そうだけど、ドクターぶっちゃって、翔兄。
タオルケットを捲くって手を滑り込ませようとするから、ぎゅーってお腹の上に手を置いてやった。
翔「ちょっとー潤、そんなんしたら翔兄、潤くんのポンポン診れないよー。」
「診れなくていいのっ！翔兄ちっとも構ってくれない..しんどい潤くん1人にしてあっち行ったもん。ふぇ、ふぇ、ふぇ〜ん。」
翔「泣くなよぉ。起きても一人ぼっちにならないようにカーテン少しだけ開けてたでしょ？こっから見えたと思うけどなぁ。」
確かに格好よく働いてる姿は見えたけど...
しんどい潤くん1人にしたことには変わりない。
「しんどいもん潤くん...」
翔「そっかそっか、しんどいんだもんなぁ。何でしんどいのか翔兄が診てあげる。ほーらポンポン診せて。」
タオルケットの上からお腹を優しく撫でてくれる翔兄。
もうそんなにしんどくないしお腹も痛くないけど思い切り甘えたい。
「ぜーーんぶ痛いのぉ〜。痛い痛い痛いぃぃ。」
翔「あららそりゃ大変だ。」
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作者名：ルパン
| 作成日時：2014年7月7日 21時
