夏風邪(潤)5 ページ48
和サイド
「熱上がってきたなぁ...」
夕方救急に潤を迎えに行った時は7度少しだったのに。
今体温計を見ると38度ちょうど。
翔「何度？だいぶしんどそうだな。息も上がってるし。」
シャワーを終えた翔兄も心配そうにソファに横になってる潤を見ている。
「解熱剤入れる？」
翔「そこまで高熱じゃないんだけど、どうしようかなぁ。」
確かに高熱っていうほどではないんだけど、呼吸が速く辛そうな表情をする潤を見てるとすぐにでも下げてあげたいと思う。
「潤、潤、熱でしんどいねぇ。どこか痛いところとか辛いところある？」
ソファの横にあぐらをかいて座り肩を軽く叩きながら聞いてみる。
潤「しんどいのぉ〜。んんーっ。ふえ〜ふぇ〜ん。」
だるさと熱でだいぶ鬱陶しいんだろうね、泣き出しちゃった。
「しんどいなぁ。可哀相に。息するの苦しかったりしない？大丈夫？」
潤「しんどいのぉ〜。くるしいーー。抱っこ〜。」
そう言って抱きついてくる。
抱っこって言われても潤、だいぶ大きんだもん、俺より...
翔「抱っこ、翔にぃがしてあげようなぁー。ほーらこっちおいで潤。和は呼吸音聞いてあげてくれる？」
「うん、わかった。」
聴診器を取りに行こうと立ち上がった俺と入れ替わるように翔兄が床に座る。
するとすぐに潤が腕を絡ませている。
絶対あんな体勢しんどいと思うけどな。
翔「潤、この体勢だとしんどいでしょ？あっちにお布団敷いてあげるから一緒に床でごろんしようか？」
そう言っても動こうとしない潤。
首に腕を回しぎゅっと抱きついてるものだから翔兄もちょっと苦しそう。
「ちょっと待ってよ。すぐに何か敷くから。」
とりあえずタオルケットを敷いてクッションを置く。
「はい、夏だから寒いこともないだろうし。じゃ潤こっちおいで〜。翔兄が一緒に寝んねしてくれるんだって、嬉しいねなぁ。」
潤「嬉しくないっ。潤くん、しんどいのー。お熱やだぁ。」
まあ添い寝してもらったからって熱下がるわけでもないし...
でも俺だったら翔兄の抱っことか添い寝でも十分効果あるけど。
翔兄に抱っこしてもらって床の上に寝かせてもらった潤は両手を差し出し必死になって翔兄にしがみつこうとしてる。
翔「大丈夫、大丈夫、どこにも行かないよ、潤。和にもしもしだけしてもらおうなぁ。」
聴診器を構えて床に座ると後ろから抱きつく格好の翔兄がTシャツを捲くり胸部が見えるようにしてくれた。
するとイヤイヤと身体をよじる潤。じっとしてよー。
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作者名：ルパン
| 作成日時：2014年7月7日 21時
