風邪(和)11 ページ43
智サイド
「お、潤も来てたの。和の具合どんな？」
潤「スヤスヤ寝てるよー。可愛い寝顔で。薬が効いてるおかげで熱も37度5分まで下がってる。翔兄ももうすぐ終わるって。家でも点滴できるように処方箋書きに行ってるところ。」
「そっか。やっぱり連れて帰ってあげるんだね。」
翔らしいや。
和の身体のこと考えたら今日一晩くらいは病院にいたほうが良いのかもしれないけどメンタル考えたら一緒に帰宅したほうが絶対良いもんね。
翔「お待たせー。」
そう言って両手に点滴パックやらアンプルやらシリンジやらどっさり抱え込んでる翔が入ってきた。
「そんなに持って帰るの？今晩の分だけでしょ？」
翔「うん、でももしまた熱上がったり炎症ひどくなってもなるべく救急に舞い戻って来たくないでしょ？だから家で対処できるギリギリまではしてあげたいなって思って。雅ももうすぐ来れるって言ってるから皆で帰ろうよ。」
「そうだね。また救急に連れてくるなんておそらく至難の業に違いないよね。」
潤「俺、先行って車にその荷物積んでくるわ。雅兄来たら連絡ちょうだい。そのまま車、前まで回してくるから。」
やっぱり一番気が効く潤。周りの状況をすぐに飲み込んで行動に移してくれる。
翔「おー助かる。じゃちょっと色々重いけどよろしくな。俺は和抱っこして連れて行くから。」
嬉しそうな顔をしながら言う翔。
翔が和抱っこするの好きなことくらい皆知ってるもんねー。
あくまでも和が甘えん坊で抱っこせがんでるっていう建前なんだろうけどね。
潤が出て行ったのと入れ違いくらいに雅が入ってきた。
雅「おまたせー。気になってた患者さん、まあ大丈夫そうだから当直のドクターに引き継いできた。」
よし、全員揃った。
「じゃ行こうか。潤が車回してきてくれるって。翔は和のこと大事に抱っこしてあげてね。で、僕はその点滴が抜けちゃわないように持ってと。雅はお疲れだと思うから何もしなくて良いよ。」
眠ったままだけど翔に抱き上げられたら自然と首に手を回し落っこちないようにしっかりとひっついている和。安心するんだろうねー翔の腕の中が。和のためにあるって言っても過言ではない翔の腕。サイズもぴったりなんだもん。
雅「和兄、大丈夫なの？」
翔「まあ皆揃ってお家帰ってそばにいてあげるっていうのが一番の薬になるんじゃないかな。」
本当にその通りだと思うよ。早く良くなってね和。
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作者名：ルパン
| 作成日時：2014年7月7日 21時
