兄達と旦那さんはスーパードクターズ 18 (ページ42)

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風邪(和)10 ページ42

潤サイド

あー今日もまた忙しい一日だったなー。

和兄が風邪引いて扁桃腺腫らして救急で休んでるって連絡もらってたのに結局全然様子見に行けないまま一日が終わってしまった。

スマホを取り出し翔兄に連絡を入れる。

『おつかれさまー。今終わった。和兄の様子どう？帰宅OKなら一緒に乗っけて帰るけど。』

『おーおつかれー。和まだ寝てる。38度の熱で扁桃腺腫らして。でも家に帰りたがってたから一緒に連れて帰ってあげて。家でも点滴してあげて欲しいけど。』

この人は携帯を握り締めながら仕事してるのか？っていうくらいいつも返信が速い。
速すぎてこっちがびびるくらい。

夏の暑いときに38度の熱で扁桃腺炎てかなりきついだろうな。
ただでさえ脱水しやすい時期なのに経口で水分を十分補給することはまあ無理だろうから持続点滴にもなっちゃうか。

かわいそうになーと思いながらも可愛い和兄が見れると思うとちょっと嬉しかったりする。
不謹慎だけど...
でも具合悪いときのぐずってる姿とかイヤイヤしてる姿とか翔兄にだっこ～とか甘えてる姿本当に可愛いんだもん。

そんな和兄に早く会いたくて着替えもいつもよりも早く済ませた。

「お疲れ様でしたー。」

着替えを終えて誰がいるのかもよくわかんないけど医局のドアのほうに向かって声を出す。

階段で1階まで下りて救急へ向かう。

「お疲れ様でーす。和兄がお世話になってまーす。」

センターに足を踏み入れて近くにいるスタッフに声をかける。
カーテンのほうを指差して可愛い患者さんが寝てますよって教えてくれた。
やっぱりみんな和兄のこと可愛いって思ってるんだね。

そーっとカーテンを開けると翔兄が点滴の速度を調整していた。

翔「おう、お疲れ様。和ね、まだ眠ってるの。熱の下がり悪いからちょっと強い薬使ったからかな、眠くなったみたい。」

タオルケットの端っこをぷにぷにの手で握り締めて眠っている姿は夏休みにお昼寝してる小学生みたいだ。

「まだ熱高いの？」

翔「さっき測ったら38度は切ってた。まあ薬効だと思うけど。」

「そっか。じゃ起きるまでここにいようかな。」

翔「疲れてたら帰って休んでいいよ。いつ起きるかわかんないし。智兄ももうすぐ来るはずだから二人で一緒に帰る？」

「いやいいよ、目覚ますところ見たいからここにいる。皆で一緒に帰ろうよ。雅兄も当直じゃないでしょ？」

翔「違うはず。病棟に気になる患者さんいるとは言ってたけど。」

帰るなら皆一緒が良いよね。