風邪(和)9 ページ41
和サイド
お家一緒に帰るぅー。
ひとりぼっちで病院にお泊りとかなったらどうしよう...
やだよ、絶対にやだもん。一緒におうち帰るんだもん。
智「ほーら、和、翔がシロップだったら頑張れるか聞いてくれてるよ？頑張って飲んだら夕方皆でお家帰ろうなー。」
「お家？帰れる？」
翔「お熱上がってきたの心配だけど解熱剤と抗生剤の点滴なら家でもできるよ。ただこれ以上喉の腫れひどくなって膿溜まってきそうだったら病院にいてくれたほうが安心だけど。」
「やぁぁーーっ。病院はやぁーー。」
翔「だから、トランサミン飲んで腫れ少しでもましになるようにしようなって言ってるの。シロップ？錠剤？」
「...じゃ錠剤...」
智「ごっくんできるのね？」
「頑張れるもん。」
翔「そっかえらいえらい。じゃお薬取ってくるから智兄と待っててね。もしもししてもらおうか、智兄にね。さっきまで咳コンコンしてたしね。」
そう言ってカーテンを開けて出て行った翔兄。
智「じゃもしもししまーす。服、上まで捲くってくれるかな。」
「もしもしね、いらないの。大丈夫だもん...」
チェストピースを構えて笑顔の智兄に見つめられたらなんか恥ずかしくてドキドキしちゃう。
こんな速いドキドキ聞かれたら困る...
智「でも翔がさっきまで咳コンコンしてたって言ってたよ。ね、すぐだから。翔がお薬持ってきてくれるまでにさっさともしもしすませちゃおう。はーい、和くんのコンコンは大丈夫かなぁ？」
そういいながらタオルケットをはがしてシャツをまくりあげてくる...
「いらないのぉー。大丈夫ぅぅー。」
翔「またイヤイヤしてる和？智兄忙しいのに来てくれてるんだよー。困らせたらだめじゃないー。はい、もしもししてもらうよ。」
翔兄のごっつい手で思い切りシャツを上まで捲り上げられた。
こうなったら残りの抵抗方法はひとつ、息を止めちゃう。
智「ドキドキばっかり聞こえてきて肝心の呼吸音が聞こえない。」
苦笑いしてる智兄。
翔「和、息止めたら意味ないでしょー。口で大きく深呼吸だよ。久しぶりに智兄にもしもししてもらってドキドキしてるのかなぁ？」
そんなこと言うからもっとドキドキしてきちゃったじゃないか。
自分でも胸の辺りでバクバク鳴ってるのが感じ取れる。
智「おーすごいすごい。走った後並みにドキドキしてるよ和。しっかり深呼吸してよー。」
少しでもドキドキおさまるようにゆっくり大きく深呼吸を繰り返してみる。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 677人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ルパン
| 作成日時：2014年7月7日 21時
