兄達と旦那さんはスーパードクターズ 18 (ページ30)

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脳震盪9 ページ30

翔サイド

学会の後の懇親会も無事に終わり時計を見るととっくに日付は変わっていた。

救急のヘルプに入ってくれてた雅から連絡が入っていた。
駅でエスカレーター将棋倒し事故。負傷者数名受け入れたのかー忙しかっただろうなぁ。

は？え？！！

俺が大きな声を出したんだろう横にいた山下がびっくりしてこっちを見てる。

山「どうかしました？」

「Aが事故に巻き込まれて救急運ばれたって。容態は安定してるけど朝までは一応モニターするって。どうする？今から行く？」

行かないなんて選択肢はないのに、なんてくだらない質問を俺はしてるんだ？

気がついたら山下がタクシーを止めていて2人で急いで乗り込み病院の名前を告げていた。

車内で雅の携帯を鳴らす。10時半までのヘルプのはずだから、今はAのそばについててくれてるはず。数回のコールの後、いつもの元気な声が聞こえてきた。

「Aの状態は？」

『絶対電話かかってくると思ってた。ついでに言うと今こっちに向かってるでしょ？わかるよー翔兄のやりそうなこと。Aはね軽い脳震盪と腹部の打身。脳震盪のほうは大丈夫。意識もしっかりしてるし頭痛や吐き気とかの症状も訴えてない。バイタルもずっと安定してるから腹部も大丈夫だと思うんだけど、何人かの下敷きになってわりと大きな衝撃受けたみたいだから念のため様子見てるところ。』

「そっか。寝てる？」

『うん。さっきまでは皆でおしゃべりしてたけどさすがにね、寝かせないと身体に悪いし。皆Aのベッドの横にいるよ。トモ君も一緒でしょ?待ってるねー。』

雅の元気な声を聞けてAの状態を聞けて安心できた。

良かった。外科医がいてくれて。
事故とか緊急のときに内科ばっかりだとやっぱり心配になっちゃうからね。

山「A大丈夫そうですか？」

隣で心配そうな顔をしてる山下がいた。
自分だけすっきり安心してしまい、つい忘れてたよ...旦那のこと..

「うん。軽い脳震盪と腹部の打身だって。腹部は衝撃が大きかったみたいだから念のため朝までモニターするって。皆Aのところにいるみたい。」

山「良かった。大怪我で緊急オペとかにならなくて。」

本当にその通り。
きっと重傷を負った人だっていたに違いない。
不幸中の幸いってことだよね。