脳震盪4 ページ25
Aサイド
「おうち、帰らないと。潤、潤兄、待ってる..ご飯、作って。」
どこだろう、ここ...
潤兄、ご飯作って待ってるのに。おうち帰らないと。
ス「病院つきましたよー。どこか痛いところありますか？お名前教えてください。」
何で皆私の名前聞くんだろう。
ス「お名前言えますか？」
「山下Aです。」
そう言うと途端に周りが騒がしくなった。
どうでも良いけど早くお家帰らないと。
そう思って身体を起こそうとする。
ス「今、お兄さん呼んだからちょっと待っててね、Aさん。」
聞いたことのある声だ。確か救急の看護師さん。
てことは病院に来たんだ。
そっか、エスカレーターから落ちたんだっけ。
なんとなく色んなこと思い出してきた。
でもやっぱり潤兄心配するからメールくらいしないと。
「バッグ。携帯。潤兄に連絡しなくちゃ。」
ス「大丈夫、大丈夫。雅先生呼んだからね、雅先生がお家に連絡いれてくれるからAさんは心配しないでね。痛いところなーい？」
雅兄がいるの？
雅「A、A。駅の事故に巻き込まれたの？大丈夫？」
大きな声が聞こえるので目を開けると目の前に雅兄の顔があった。
雅「状態は？バイタル教えて。」
ス「現場で数分意識喪失があったのと、その後の少し混乱があったみたいです。血圧、呼吸数、心拍は安定していて問題ありません。あと腹部の痛みを少し訴えています。」
「雅兄、あのね、潤兄ご飯作って待ってるの。A、帰るって言ったから待ってる。」
潤兄に心配かけたら悪いと思って必死に訴えてみる。
雅「そっか。じゃ今潤に連絡するね。なら心配かけないでしょ？和兄と智兄もまだ病院にいるから来てもらおうね。A、お腹ぶつけたの？」
「ここ痛いの。」
おなかに手を載せる。
雅「そっか、どっかに強く打ち付けたり人の下敷きになったりしなかった？」
「ドンって人倒れてきた。」
雅「びっくりしたねー。頭は打ってない？あ、すいません。消化器と呼吸器から風山ドクター呼び出してもらえます？あと自宅に連絡してもらって潤に来るように伝えてもらっても良いですか？」
ス「はいわかりました。先生方すぐにお呼びしますね。」
雅「それからCT室空いてるか確認お願い。もしかしたら頭部CTオーダーするかも。」
ス「わかりました。」
「お家帰る、雅兄。」
雅「ちょっと待ってよ。頭とお腹診てからね。大丈夫でも今日は病院にお泊りしないとだめだよ、A。」
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作者名：ルパン
| 作成日時：2014年7月7日 21時
